天才女優・綾世昴の一人息子として生まれた綾世優。天才を見ながら学んで来たつもりだが、受け継いだのはイケメン顔だけ。あとは凡人以下のポンコツ高校生。
母が亡くなり、母の知人だと言う帝乃家の父に引き取られることになった優。ここには天才三姉妹が暮らしている。凡人とバカにされながら、毎日めげずに母が演じた家族の幸せを追求して行く。…
そして、男ぽかった天才三姉妹が、だんだん女に目覚めて行く。エロなし純粋に!この姿が実に面白くて可愛い!(笑)
「次にくるマンガ大賞2023 コミックス部門」 2年連続のノミネート作品。「8位入賞」おすすめです!
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【帝乃三姉妹は案外、チョロい。】一覧表 | |||||||||
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【帝乃三姉妹は案外、チョロい。】
天才女優・綾世昴の一人息子として生まれた優。受け継いだのはイケメン顔だけ、あとは凡人以下のポンコツ。
母が亡くなり、知人だと言う帝乃家の父に引き取られることになった。ここには天才三姉妹が暮らす。凡人とバカにされながら、毎日めげずに母が演じた家族の幸せを追求して行く。
【ポイント】
天才女優の子として生まれた綾世優、凡人以下のポンコツ男子高校生。母亡き後、天才三姉妹が暮らす帝乃家に引き取られる。男ぽかった天才JKが女を意識し出す! この姿が実に面白くて可愛い!
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- 綾世 優(あやせ ゆう)…天才女優の一人息子、顔以外はすべてが凡人以下のポンコツ。母の知人である帝乃家に引き取られる。才華学園普通科2年。
- 帝乃 一輝(みかどの かずき)…帝乃家の長女で才華学園芸能科3年。歌劇団の天才スター、長身で男役を得意としている。
- 帝乃 二琥(みかどの にこ)…帝乃家の次女で才華学園体育科2年。武道系競技の天才、小柄だが数々の大会で優勝、負け知らず。
- 帝乃 三和(みかどの みわ)…帝乃家の三女で才華学園進学科1年。将棋界の最年少記録を塗り替える天才。勉学に優れている。
- 帝乃・父(みかどの・ちち)…三姉妹の父、優の母・綾世昴の知人。
- 綾世 昴(あやせ すばる)…優の母親、故人。天才女優と呼ばれた。
- 龍巳 ハヤト(たつみ はやと)…巌山高校3年、天才空手家。二琥と同じ道場の先輩。
- 矢乙女 桜(やおとめ さくら)…高校1年生、女流棋士。三和のライバル。
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1巻(home.1~6)
home.1 幸せな、家族。
芸能・体育・進学科が備わった超名門校「才華学園」に、一人の転校生がやって来た。
綾世 優(あやせ ゆう)、今は亡き天才女優・綾世 昴(あやせ すばる)の一人息子である。
この学園には、三帝と呼ばれる天才がいる!芸能・体育・進学科それぞれに。
芸能科、帝乃 一輝(みかどの かずき)帝乃家の長女、歌劇団のスター。体育科、帝乃 二琥(みかどの にこ)帝乃家の次女、武道系競技で数々の優勝歴を持つ。進学科、帝乃 三和(みかどの みわ)帝乃家の三女、最年少記録を塗り替える将棋界の新星。
三帝の命令で、テストを受けさせられた綾世優。結果、才能ゼロの凡人、普通科への編入。二琥から汚した道場の掃除を命じられた。「這いつくばって綺麗にしろ」と。
そして住まいは、なんと帝乃家に!帝乃家の父が、亡くなった母・綾世昴の知人ということで、引き取ってもらえることになったのだ。
母との思い出に浸りながら帝乃家にたどり着いた優、大豪邸に驚く。もらっていた合鍵で中に入ると、二琥の蹴りが飛んで来た。顔を見合わせ驚く二人である。風呂上がりの二琥が床で滑って転ぶと「天才はそーやって這いつくばるんだ」さっきの仕返しをする優であった。
そこへ一輝と三和が帰って来て、三姉妹の父から優に電話「今日から三姉妹をよろしく頼む」。亡くなった母の遺言を思い出した優。「幸せな家族を作って欲しい」と。
帝乃家天才三姉妹と凡人・綾世優が家族になる物語が始まった。…
home.2 天才と、凡人。
居候することになった優、三姉妹に改めて挨拶するが全く相手にされない。
そして広いが散らかり放題の部屋、服は脱ぎっぱなし、台所は使った食器の山、ゴミ屋敷一歩寸前状態だ。三姉妹は当番制で家事をすることになっているが、全員サボって散らかり放題。
見るに見かねた優、あっという間に片付けた。凡人の能力に圧倒される三姉妹、「中身がポンコツのくせに、あいつ顔だけは親ゆずりだ~」。帝乃家の家事全般を担当することになった。
翌日は学校が休み、三姉妹は朝から各自のルーティン。家族なんだから朝食を一緒に食べると勝手に思い込んでいた優。天才のやることは理解できないと一人で朝食を食べるが、母を見て来て天才は天才で我慢していることがあるのも知っていた。
10時、三姉妹が出かけると。母と会話しなくなったことを思い出した優、声をかける「いってらっしゃい!」。近所迷惑だと照れる三姉妹、内心喜んでいた。
三姉妹の父から電話、「彼女たちはこれから必ず壁に突き当たる。そのときは助けになって欲しい…」と。
home.3 君、専用。
三姉妹の父から期待されている凡人の優。天才女優の息子として子役に挑んだが、バカにされキツかったことを思い出した。天才であれば、凡人以上に辛いだろうと。
そこで三姉妹とコミュニケーションをとる方法として、三人とご飯を食べることにした。
三人それぞれの好みや身体に合わせた食事を、別々に用意したのだ。餌付けされてると拒否していた二琥だが、完璧にカロリー計算された美味しそうな料理を見て、食べることにした。
三和にはDHA豊富な料理を、いいニオイに踊らされ食卓についた。二人向き合って食事している姿を見て驚く一輝。美容に役立つメニューが用意されたが拒否した。
home.4 特別、だから。
二琥と三和に食べさせることには成功したが、一輝に食べさせることで悩む優。
学校で一輝に話しかけるが、怒られてしまう。二琥に相談しようとするが鬼の形相で睨まれる。三和しか頼れなくなり、お昼を誘うと走って逃げられる。
必死で追いかける優、三和にやっと追いついた。息を切らし校庭のベンチで横たわっている。同じ運動オンチだと安心する。「うちは三帝だから皆とは違う」と言う三和に、俺も三低だと喋りだす優「低身長、低学力、低筋力…」。
さらに、母親譲りのイケメン顔はパッケージ詐欺だと、笑い出す三和「バカ」。心を許す気になった三和、いっしょにお昼を食べる。そこを通りかかる二琥に優が声をかけると、恥ずかしくなり怒った顔で立ち去る。
home.5 彼女の、秘密。
舞台稽古が忙しく、疲労がたまり熱を出した一輝。相変わらず優が用意してくれた食事は食べない。
一輝は稽古に遅れないために、セリフの練習をしたいと思っている。そこで大女優の息子・優が相手役を引き受けるという。それをうっかり信じてしまった一輝、あまりの下手さに激怒!「親の七光りが」。
しかし毎晩ビデオを見ながら必死に練習する優の姿に心を動かされた一輝、練習相手になってもらう。
そして、「お前の料理を食べてやる。条件付きで人参は入れないでねぇ~」これで三姉妹に料理を食べてもらえることになった。
home.6 家族に、なりたい。
テレビでも紹介されている三姉妹を見ながら、天才の凄さを母とダブらせている優。
「幸せな家族を作って欲しい」と言われた母の遺言を思い出しながら、母の主演したドラマの結婚式のシーン見ながら涙する。
そこへ帰って来た三姉妹、「おい居候!母親が恋しいのか?」とバカにする。と、「居候じゃない、一緒に幸せな家族になりたいんです!」
真剣な表情で言う優に、「ドラマの見過ぎだ、転校生」とコケにする二琥。さらに「家族なんてイイもんじゃねぇだろ~で、どうやって家族になんだ?」
優「改めてプロポーズさせてくれ」。ウェディングドレスを着て優と結婚することを想像した三姉妹、びっくり顔である。
2巻(home.7~16)
home.7 自覚は、ない。
花嫁姿を妄想する三姉妹、ついに激怒!「てめーは一生居候だ!」
優と同学年の二琥、さっき誕生日を訊かれたのが気になり風呂を飛び出した。タオルを巻いて優の前、風邪引くよと言われ真っ赤になっている。それを三和に突っ込まれ湯あたりだと。
洗濯物を優から渡され手が触れた三和も、真っ赤になる。二琥に突っ込まれ、リンゴほっぺだと。
優に頼まれ、棚に鍋を上げる長身の一輝、ありがとうと言われ恥じらいの表情に。それを突っ込む二琥と三和、ケンカが始まった。
優を意識し始めた三姉妹である。
home.8 昔の、三姉妹。
小さい頃、狛犬を持って笑顔で写真に収まる三姉妹、実に仲が良さそうである。東北地方の夜桜祭りでの一枚である。
週末、三姉妹は地方で公演・大会・予選、優は留守番のはずだったが。…
三姉妹が泊まるホテルを手配したのは優、三姉妹はそれぞれ近所で公演・大会・予選を行っていたのだ。あまり仲が良くないから会話もしないのである。
三姉妹が顔を合わせ驚いている所に、さらに優が現れる。「何しに来た?転校生?」…
home.9 本当に、似合うのは。
お祭りの案内人(コンダクター)で来たという優。ここは、三姉妹が仲良く写っていた夜桜祭りの神社なのである。
また仲良くして欲しいという想いからやって来たのだ。有名人が必ず立ち寄る神社だと説明すると、天才三姉妹は乗り気になる。
三姉妹、貸衣装で着物を着ることになるが、二琥だけ気が進まない。ニコちゃんが着ると格闘家に見えると突っ込む三和である。
優の薦めでピンク地に花柄に着物に着替えたニコちゃん。一番かわいいぃ~です。
home.10 王子が、姫でも。
一輝がお祭りに現れたことで、ファンが殺到。男役の一輝、ファンサービスだと女子をお姫様だっこ、無理をする。
見るに見かねた優、一輝にお面を被せる。これで誰にも気づかれずお祭りを楽しめるのである。
金魚すくいが上手い三和、ぜんぜんすくえない二琥に、「クマがサケ狩るんじゃないんすよ?」
いつも次女・ニコちゃんをからかう三女・三和ちゃんが面白いよ!
home.11 想いは、届く?
三姉妹と一緒に写っている狛犬は、蓮の葉を渡り鳥居にゴールした人だけが撮影してもらえる強運の神様。
10年前三姉妹が成功して以来、誰も成功していない難解な競技なのだ。優もこの競技でゴールして、また三姉妹に仲良く写真を撮って欲しいと願っているのである。
しかし何度挑戦しても沼に落ちるばかりだったが、雨が降り出し競技が中止になろうとした瞬間、見事に成功した。
雨の中優を捜している三姉妹、泥だらけの優をやっと見つけた。怒る三姉妹だが、優を傘に入れてあげることにした。
home.12同居からの、同室。
誰が入れてあげるかでジャンケンする三姉妹、二琥の負け。人生初の相合い傘に緊張している二琥、怒った顔で心臓がバクバクとしている。
そして、屋根のある場所で、三姉妹仲良く狛犬を持って写真を撮ることが出来た。
ホテルに着いた三姉妹と優。が、部屋を取り忘れたからネカフェに行くという優。この言葉に優しく反応する三姉妹、「うちら同居人だから」。
三姉妹の部屋の床で寝ることになった。
home.13 三人の、思い出を。
優はあっという間に寝てしまった。ベッドの三姉妹、眠れず話し出す。
10年前と同じお祭りに来たことで、子供時代いっしょに遊んだことを懐かしむ。
気を使ってくれた優を口ではお節介だと言う三姉妹、心の中は笑顔でイッパイなのであった。
home.14 父の教、教え。
三姉妹の父親が家に帰って来ていた。優は初対面である。
三姉妹に近況を語らせる父、冷徹に厳しい顔をしている。お面を見て、三姉妹と優がお祭りに行ったことを知ると。
「娘たちの邪魔をしないで欲しい」さらに「君は凡人じゃないか。才能のない子は要らん。」と手厳しい言葉が続く。
優を庇う三姉妹、家のことすべてヤッてくれるから才能を磨くことが出来ると。
優が必要だと言われた父、「帝乃家に馴れ合いはいらん!」そのまま仕事に戻った。
home.15 また、バラバラ?
せっかく仲良くなったと思った三姉妹と優だが、また最初の生活に逆戻りした。
でも全然めげない優、今日は三姉妹のランチバッグに仕掛けをした。
サラダチキンの食事に戻った二琥、開けると底から弁当が出て来た。涙がこぼれそうなぐらい感動、「胸がイッパイで食えねぇーよ。」…
home.16 一瞬の、事故。
父の命令に背く三姉妹、優にサポートを頼む。一輝は初めて女役へ挑戦、二琥は大会連覇へ向けて、三和はタイトル戦へ挑戦。…各自、プレッシャーを感じている。
ある日の一輝、役のために女子力を磨くと優の手伝い、皿洗いを手伝う。洗った食器を運ぶ優、手元がくるって食器といっしょに転んでしまった。
唇が切れている優を心配する一輝、駆け寄ろうとして滑る。優の唇とまさかのキッス!?…
3巻(home.17~26)
home.17 無かった、コトに?
事故だと言い残して部屋に戻った一輝。テレビのキスシーンを見て、ゼリーをプリンプリンの唇のようだと食っている三和を見て、昨晩の事故キスを意識している。
優に「無かったことにしましょう」と言われ「ポンコツ!殺す!!!」女役の稽古にも身が入らない。
そして閃いた一輝、「お前とデートがしたい。」驚く優。デートプランを任せられる。男役一筋だったから、女性の気持ちがあまり分からないらしい。
home.18 これは、デート。
陰に隠れ聞いている二琥と三和、「転校生とデート???」毎日気になってしょうがない二琥と三和、聞き耳を立ている。
久々に4人が揃ったデート前日の夕食、殺気立つ二琥と三和に驚く優である。
デート当時、黒髪のロングヘアーのウィッグにワンピース姿にハイヒール、清楚な女性になってやって来た一輝「待たせたな。」
優に注意され「おまたせ。」それを垣根に隠れ覗いている二琥と三和「おぉお~」ひっくり返る。
home.19 逆に、なりがち。
二琥と三和、服を買って変装して尾行することにする。三和「ニコちゃんをべっぴんさんにしてあげるっス!」
男言葉が抜けない一輝、階段で「足下気をつけろ。」また注意される。
街中を歩く長身で美しい一輝は目立つ。芸能プロのスカウトから声をかけられ、バレたらヤバいと口ごもる一輝。
彼女に代わって断る優、「オレがお嫁さんにします!」あまりにバカげた応えに退散するスカウト。「無理だろポンコツ!」と照れてる一輝、真っ赤である。
だんだん女らしくなって行く一輝を見ている二琥と三和、「いい雰囲気じゃねぇ~か」…
home.20 ヒロインは、難しい?
手を繋いで歩く一輝と優、仲の良い美人姉弟に見られている。これではダメだと、一輝の手を強く握る優。恋人の感覚がわかって来た一輝、強く握り返す。
歌劇団の男役の先輩が女役として主演する恋愛映画が、一輝の女役挑戦の勉強になるだろうと思った優だったが。…完全に失敗した。
男役時代の癖が抜けず、観客の評判も散々で、逆に自身を失わせる結果になってしまったのだ。
home.21 失敗、でも。
シュンとした気分の一輝を連れて最後のデート場所へ。遊園地で観覧車に乗ることに、どうやら告白の名所らしい。
やり過ぎだと引く一輝、完全に自身を失っている。オーディションを辞めようかとも考えている。
観覧車に乗った二人、震えだす優、高いところが怖いようだ。笑い出す一輝、凡人はノーテンキだと。
失敗してもダメでも、その中にも良いところがあると励ます優。「オーディション頑張りましょーね。」失敗を許されず育てられた一輝、優の言葉に勇気をもらった。
home.22 僕は、僕。
まるで本物の恋人同士のように歩く二人を尾行している二琥と三和。家でもこんな雰囲気になるのか?と心配している。
そして、優にキスしようとする一輝。ささやく「この前のキス、僕のファーストキスだ」。
失礼しましたと照れる優に、ウィッグを外し渡しいつもの一輝に戻る。そのまま稽古場へ向かった。
先に家に戻った二琥と三和、優が帰ってくると優しく「お帰り、ゆ~くん」。一輝が羨ましくなった二人、優にかまって欲しいのである。
home.23 こっち、だって。
朝食を準備している優の所で、料理の方法を教えてもらっている一輝。デートの続きか?女役の練習か?
先を越されたとばかりに手伝い始める二琥と三和。一輝にだけに優しい目をする優に苛つき出す。
夜、疲れてリビングで寝ている優を見た二人、ゴメンと謝り毛布をかけてあげる。「もっと私も見て!」
home.24 強くても、怖い。
テスト当日の朝、三姉妹と優がいっしょに学校へ。二琥をからかう三和「ニコちゃんお勉強全然っすからね~」二琥「身体能力全フリ!うるせっ!」
同学年の二琥と優、問題を出し合っている。三和、羨ましがる。
そこへひったくり男が突っ込んで来る。逃げる男を追う二琥、怖かったけどコテンパンにした。手にケガをした二琥を心配する優。かすり傷だから大丈夫だと言いながら、手当をしてもらいうれし恥ずかしの二琥である。
再び起き上がって逃げるひったくり男、そこへ二琥の空手の先輩・巌山高校の龍巳 ハヤト(たつみ はやと)が、ケリ一撃でぶっ倒した。
home.25 一緒に、いたい。
巌山高校空手部は、合同稽古で才華学園にやって来た。龍巳ハヤトは二琥が子供時代通っていた道場の先輩である。
女子でありながら強い二琥を妬む男の子たちに、フクロにされたとき助けてくれたのが龍巳ハヤトなのだ。
巌山高校は全寮制の空手強豪校、帝乃家の父の許可をもらって引き抜きに来たと言う龍巳。その場での応えは保留した。
なぜなら、三姉妹と優との生活が楽しいから。
home.26 オレ、だって。
優に「一緒にいたいんだ」と口にする二琥、照れる。そして才華学園空手部・部員全員も部長と一緒にいたいから行かないでくださいと。
一輝と三和も二琥と離れたくないから、急に優しくなった。
自分の気持が決まった二琥、龍巳に断った。天才が弱い奴らと稽古しても強くならないと説得する龍巳。
そこへ現れた優、何を思ったのか?龍巳に「果たし状」を突きつける。「オレが強くなれば文句ないでしょ!」「オレだって、二琥さんと一緒にいたいんです!!!」
ポンコツが最強に挑む展開に!二琥が優に空手を教える。一輝と三和がエプロン姿で料理をする。優のサポートを始める!幸せな家族が見えて来たー。…
4巻(home.27~36)
home.27 本当の、理由は。
試合は一週間後に決まった。
三姉妹と一緒にいたい優、毎朝「いってらっしゃい」と見送るのが好きだと二琥に言う。逆に家に残りたい理由を聞かれた二琥、恥ずかしそうに「おめーのいってらっしゃいが悪くねーからだよ!」。
陰から覗いている一輝と三和、ガラにもなく大変そうだから手伝うと。上機嫌になる優を横目に、二琥「なんでおめぇーらも出て来んだ?」。三姉妹全員で優を応援してくれることになった。
home.28なんか、いい 。
練習が始まり「果たし状」の内容を二琥に説明する優。利き手利き足の使用を禁ず、ハンディをつけたのである。二琥、相変わらずのポンコツぶりに呆れる。
練習を終えて夕方家に帰った優と二琥の前に、エプロン姿の一輝と三和が「お帰り、ゆ~くん」。料理をしていたが、ヒッチャカメッチャカ散らかり放題、食えるかどうかもわからない。
優が料理を教えると言うと拗ねる一輝と三和だが、「二琥さんが楽しみにしている」と言うとやる気を出した。見事完成、二琥の大好物「雑穀米と鶏ひき肉のガパオライス」。
初めての練習で握力が無くなった優、スプーンを落とす。見かねた一輝と三和、スプーンで優の口に入れてやる。人に何かをしてあげることに目覚めた一輝と三和である。
home.29 ガラじゃ、ない。
強くなれと父と龍巳から言われ続けてきた二琥だが、女らしい一面を持ち合わせている。
可愛い洋服が好き、おしゃれが大好き、花が好き。でも似合わないと否定する二琥に、強くて可愛らしいと褒める優「どっちも二琥さんらしいです」。
その言葉に涙する二琥、本当は自分で戦わなければイケナイのにと口にする。と、二人で戦いましょうと提案する優、どういうことだ?
home.30 絶対、勝てます。
試合当日、連戦だと提案する優。二人のうちどちらかが龍巳に勝てば、引き抜きはなし。最初っから自分が勝てる訳がないから、龍巳に少しでもダメージを与え、二琥に戦ってもらう作戦だ。
作戦通りボコボコにされた優、「いってらっしゃい!」勇気をもらった二琥、龍巳に猛然と襲いかかる。
home.31 どっちかじゃ、ない。
真面目な二琥の動きは、龍巳に完全に読まれ刃が立たない。弱い自分を意識したとき、「どっちも二琥さんらしいです」と言われたことを思い出した。
「可愛らしい自分だったら、どう戦うのか?」強い王道空手では勝てないなら、動きが変わった。今まで見たことのない二琥の動き、トリッキーな戦法に圧倒され動きが読めない龍巳。
最後は、空中に飛んだ二琥の上段蹴りに倒れた。
home.32 そういう、意味。
笑顔になる二琥を「お帰りなさい」と出迎える優。「ただいま…」と優の胸で涙をこぼす二琥、「うるせぇー」と照れている。
試合後、顔を合わせた二琥と龍巳。優の蹴りで左足を殺られたと恥ずかしそうに見せる龍巳。「大切に思われてるんだねぇ!」二琥のこと好きだけど、彼には負けたと言い残して去って行った。
優の一緒にいたいの意味を考える二琥、何だか胸が熱くなった。
home.33 勝利の、ご褒美。
優のおかげで勝利、引き抜かれずに済んだことことに感謝している二琥。お礼に、何でもいうこと聞くと言われた優。「二琥さんを貸し切りたい…」。
すかさず一輝と三和もセットで着いて行くと言われ、よろこぶ優!三姉妹といっしょに遊園地に行くことになった。
二琥の勝利を知った帝乃家の父、電話で「よくやった」。二琥の鍛錬と優のサポートのおかげだと伝える。今回は休息として遊園地に行くことを認めてくれた。
home.34 キュンを、くれてやる。
遊園地の待ち合わせ場所、優が先に来ている。一番乗りでやって来たのが三女・三和、キュロットスカートにアクティブな服装が可愛い。次に長女・一輝、黒のブラウスにロングスカート、身バレした経験からかなり大人っぽく変装して来た。
最後にやって来た次女・二琥、フリフリのワンピースに髪をおろしてやって来た。お人形さんみたいだ。何でお前も変装してんだと一輝に弄られる。
この日の三姉妹、「ゆ~くんにキュンをくれてやる!」が、目標らしい。
最初のアトラクション、一輝と優がお化け屋敷に。優が腰を抜かし、一輝におんぶされて出て来た。失敗である。
home.35 全員、チョロい。
次に三和とジェットコースターに乗る優、絶叫しまくり降りると急いでベンチへ向かい横たわっている。膝枕する三和、自分がメロメロになって、失敗。
次にコーヒーカップに乗る二琥と優。遠心力で自分が倒れ、優に抱かれることを想定していた二琥だが、誤って優が倒れキスされそうになり、かわした。失敗である。
最後、全員で記念写真を撮影する三姉妹と優。優に感謝する三姉妹、優は三姉妹に感謝「ありがとうございます。」全員夕日に染まり真っ赤っかである。
home.36 一緒に、食べよ?
今日は休日、それぞれ出かける三姉妹。先週の遊園地でリフレッシュされ元気である。
掃除をしようとした優、弁当を忘れていった三和に気づき、急いで対局会場に向かう。会場近くでツインテールの美少女に道を聞く。
会場に到着した優、特別に入れてもらい三和の対局を見学する。真剣な表情で戦い終えた三和にお弁当を渡すと、「いっしょに食べよう?」お昼に誘われる。
そこへ先程のツインテールの美少女が現れ、三和の弁当を横取りして持ち去る。「最近の不調はこれが原因ね…」この少女、三和のライバルらしい。…
5巻(home.37~46)
home.37 二人は、ライバル?
この美少女、矢乙女 桜(やおとめ さくら)高校1年生女流棋士、三和に勝ったことがないがライバルを名乗っている。
外のベンチで三人で食事をすることになり、優が作った具沢山の弁当を羨ましそうに見る桜。自分の弁当箱は真っ黒な卵焼きとにぎり飯が。
三和にバカにされ動揺した桜、にぎり飯を空中に放り出してしまう。落ちる前に取ろうとダイビングする優と桜。優が確保、その上に桜が倒れ込んだ。
慌てる三和、急いで駆けつけ二人の顔を見る「似てるな~」。学校では静か、対局中は真剣、今は桜と言い合いする三和の表情に笑顔になる優である。
home.38 天才の、陰。
天才・三和とは違い、努力と研究でタイトル戦に上り詰めた桜に危機感を持っている優。早朝、将棋の聖地と呼ばれている神社へ。
一輝は役作りで神社を見学に、二琥はランニングコース、三人一緒に向かうことになった。
すると桜が神頼みをしている。天才三姉妹のサポーターだという優に、才能がなくても天才に勝ってみせると凄む。
帰る途中コケるドジっ子・桜、心配して走る優、桜に股がってしまう。「なんでそうなるの?」これを見ていた一輝と二琥、「三和負けるな!」鬼の形相で神頼みをする。
home.39 癒やしの、夜。
タイトル戦の初戦、三和が桜に負けた。無理に励ますのは逆効果だと、普通を装う一輝と二琥と優。
さすがにショックの三和、家に帰ると夕食も食べずに自分の部屋でお菓子を食べながら対局の研究をするが。お菓子が底をつき、部屋を出ると一輝と二琥と優から気遣いの品が。サプリとプロテインとチョコのお菓子が、そばで優が寝ている。
お菓子にホットチョコをかけると、中から三和が大好きなネコちゃんが。感激する三和である。
home.40 本気で、怒る。
タイトル戦第二局も負けた三和。優が迎えに行くと桜にバカにされる。「負け犬のお迎いですか?」これじゃ終わらないとムキになる優に、三和の強さを知っている桜「そんなの知っている」と怒る。
先に家に帰っていた三和、さすがに今日は声をかける一輝と二琥「こっから3連勝だ!…」。「五月蝿い(うるさい)!」マジ切れした三和、着替えてから家出した。
雨の中、三和を探しに街へ向かう優である。
home.41 わかってた、コト。
猫カフェの前を通りかかると、三和が猫を抱いている。心が元気になれば、これから勝てると励ます優に、「うちの将棋は、そんなんじゃないんス…」「将棋は相手の気迫が伝わるから、いつか勝てなくなる…」と応える三和。
小さいころ偶然やった将棋で優勝、勝つことで父に褒められからヤッていると。一輝と二琥のように好きでヤッている天才ではないと卑下する。
三和の頭を撫でる優、「話してくれてありがとう。今日はこのまま帰しませんよ」。真っ赤になる三和、何を想像した?
home.42 誰かの、ため。
二人手を繋いでホテル街を通り過ぎ、…やって来たのは地元の大型スーパー。
三姉妹を仲直りさせようと思った優、スイーツを作ることを提案。材料を買ってから、三和の顔パスで才華学園の調理実習室へ。
小さい頃から料理の研究をして来たという優、天才女優の母に喜んでもらうためだと三和に話す。「誰かのためなら、頑張れる」勇気をもらった三和、明日に挑む。
home.43 何の、ため?
優に教えてもらいながら、一輝と二琥へのスイーツが完成。優は三和のスイーツを作った。
遅いと怒りながら、三和から「ごめんス」と、スイーツを手渡しされた一輝と二琥。満更でもない様子「よく好みわかってんじゃねーか」。
優から渡されたスイーツにキスする三和、優の顔にそっくりだと一輝と二琥に弄られる。これで三姉妹はすっかり仲直り、開き直った三和「勝ってみんなに喜んでもらう」。
home.44 火花、散る。
昨日までの三和の雰囲気が変わったことに気づいた桜、ヤバいと感じている。
桜はおじいちゃんに将棋を教わり、努力することで強くなったが。12年前の女子将棋全国大会、天才・三和にまったく刃が立たず完敗した。努力しても天才には勝てないことを思い知ったのだ。
将棋センターで。学力の弱い桜、28点の答案用紙を床に落としてしまい、大人の女性棋士たちからバカだと笑われる。
桜の隣にやって来た三和、「だべってないで、うちの棋譜でも覚えたら?」彼女たちを退散させてくれたのだ。情けをかけられたと泣き出す桜に戸惑う三和、「この間、歩の使い方が素晴らしかった…」と褒める。
そして、歩でも主役になれることを見せると宣言した桜。このときから三和と桜はライバルになったのである。
home.45 その顔、だよ。
すっかり天才棋士の顔に戻った三和、もう怖くはなかった。2連敗からの3連勝、タイトル防衛した。
感激して涙する優「おめでとうございます」。優の顔にそっくりのスイーツを思い出した三和、優のオデコにキスしてしまう。そこへ駆けつけた一輝と二琥、ひっくり返る。
不味いと思った三和、海外の記者から英語で話かけられる。ハグとキスでおめでとうございます。「海外じゃキスは感謝の気持っス…」、この言い訳に納得する一輝と二琥もキス攻めにあうのであった。
home46 主人公、は。
敗れた桜、大健闘だと評価されたが、凡人の脇役だったと落ち込む。
優は桜を励ます。「負けようが、脇役だろうが、矢乙女さんは主人公でした」。「天才女優と呼ばれた母は脇役も多かったが、主役以上にスポットライトを浴び続けた」と説明する。
この言葉に感動した桜、草履の鼻緒が切れてまた転びそうになるが。優が下敷きになり、桜を支えた。凡人であるが、みんなのサポーターを務める優。彼はいつも主人公である。
三和の強さをもっと知りたい桜、帝乃家に一泊のお泊りへ。…
6巻(home.47~56)
home47 いつもと、違う。
驚く三姉妹!桜はまず料理を学びたいと言う。三和が不調のとき、優の弁当が彼女を立ち直らせたからだ。
可愛いエプロン姿に、見惚れてしまう三姉妹。優のそばで料理を教えられている桜に嫉妬する。
home48 天才の、ドジ。
まったく優に構ってもらえず、苛立つ三姉妹。
コップの水をわざと頭からかけて優に拭いてもらう一輝、わざと転びそうになり優に助けてもらう二琥、熱が出たと優を心配させ額に手を充てさせる三和。
「まさかオレに構って欲しかったですか?」優にバレて真っ赤になる三姉妹である。
home49 そんな、必殺技。
桜が入浴中、彼女の研究ノートを発見した三姉妹。三姉妹の長所を実に見事にまとめていた。感激する三姉妹、桜が好きになる。
風呂からあがった桜、優のシャツを着ている。可愛いぃ~を連発する三姉妹、自分が着ている姿を想像している。彼シャツ、みんな優が大好きなんですね。
home50 こんな、夜も。
三和の部屋で寝ることになった桜。優のことをどう思うか尋ねられ、将棋なら「歩」ノロノロ進んで行くと。意味不明な例えに困惑する三和、逆にどう思うと攻められ、まさか「飛車」と大騒ぎする桜。
そこへうるさいと現れた一輝と二琥、机とベッだけの殺風景な部屋に驚く。桜に褒められ気分がいい三姉妹、4人でさらに盛り上がる。
一人っ子の桜、三姉妹が羨ましくなった。桜はお父さんと二人暮しなのである。
home51 強さの、秘密。
翌朝、早く帰ろうとする桜、お父さんの朝食の準備だと。早起きして三姉妹の食事の準備をしていた優、二人分のお弁当を桜に渡す。
ありがとうと喜ぶ桜、そこへ三姉妹が起きてきた。また遊びに来いと、桜と三姉妹はもうすっかり友達だ。強さの秘密は「家族」だと認識したようだ。
桜が帰ると、優は誰にでも優しいと怒り出す三姉妹。優「オレにとって大切なのは皆さんですよ」そう言われモジモジする三姉妹である。
home52 いいって、思った…?
桜のツインテールが可愛くて気になってしょうがない二琥。洗面所で真似てみるが全然似合わない。一輝が入って来て直球「似合わないからやめとけ!」。
ショートヘアーの三和も2箇所結ってみる。桜のツインテールの影響が消えない二人の髪型を整えてやる一輝。さすが長女、似合うスタイルは人それぞれだと教える。
新しく結ってもらった二琥と三和を可愛いと褒める優である。
home53 ホント、今更。
優に褒められたい三姉妹、ファッションビルに買い物へ行く。有名人の一輝はマスクで変装したが、途中バレてしまいファンに囲まれる。
三姉妹の画像がSNSを賑わすことに。それを見ながら微笑む優、自分のためだとは知らないでいる。
三姉妹が家に帰って来ると、4人同じ制服姿。お揃いと言われ照れる三姉妹、優と同じだからね。
home54 君を、プロデュース。
優のところに三姉妹の父から電話が。週末、食事をするから全員で来なさいと、ホテル最上階の超高級フレンチだ。
優にマナーを教え、相応しい衣装を探す三姉妹。一輝のスタイリストが集めてきた衣装を試着する優に、あまりに似合いすぎて困惑する。ポンコツの面影がない。結局、高校生なんだから制服でいいと決める。チビだが目立ちすぎるのである。
何とかマナーだけは取得した優、三姉妹とホテルへ向かう。
home55 相変わらずの、君が。
三姉妹の成果には満足している帝乃の父であるが、学業も運動も出来ない優には相変わらず失望している。
自分たちをちゃんとサポートしてくれていると、必死に助け舟を出す三姉妹。「優くんは必要です!」。
同じ気持ちを口にする三姉妹に戸惑う帝乃の父、ポンコツでも認めざるを得ないようである。
hom56 やましい、関係。
「男女としてやましいことはないのか?…」と、問う帝乃の父、仲が良すぎる三姉妹を疑っている。
優が立ち上がり完全否定すると、こんなポンコツ!殺気立つ三姉妹に、愚問だったと反省する帝乃の父である。
そして、今度の10日は優の誕生日だと、プレゼントを渡す。知らなかった三姉妹、優のためにサプライズを計画するのであった。…
誰にでも優しい優、彼はそこが天才なんですね!
天才女優・綾世昴の一人息子として生まれた優。受け継いだのはイケメン顔だけ、あとは凡人以下のポンコツ。
母が亡くなり、知人だと言う帝乃家の父に引き取られることになった。ここには天才三姉妹が暮らす。凡人とバカにされながら、毎日めげずに母が演じた家族の幸せを追求して行く。
【ポイント】
天才女優の子として生まれた綾世優、凡人以下のポンコツ男子高校生。母亡き後、天才三姉妹が暮らす帝乃家に引き取られる。男ぽかった天才JKが女を意識し出す! この姿が実に面白くて可愛い!
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