【横浜アウトサイダーズ】入れ替わり極道バイオレンス！「お前は俺で、俺はお前で」

白井 龍気（しらい たつき）進学校に通う優秀な生徒であるが、唯一の家族・警察官の父親が借金を残して蒸発したためバイトに明け暮れる苦学生。

白井に程良く絡む黒月 玄龍（くろつき げんりゅう）、クラスメイトでヤクザの組長の息子。この二人が入れ替わってしまい、ヤクザの抗争に巻き込まれて行く。何度も入れ替わるのが実に面白い。テンポ良くとても読みやすい！

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【横浜アウトサイダーズ】一覧表
第1巻	第2巻

【横浜アウトサイダーズ】

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第1巻

「第1盃 二人の龍」
白井 龍気（しらい たつき）16歳、横浜市立凪町高校2年。ここは進学校で、東大も夢じゃないぐらい成績優秀だが。…警察官の父親が事件に関係して借金を残して蒸発したため、金がなくバイトに明け暮れる苦学生。大学より正社員での就職を望んでいる。

「世の中なんて不幸だらけだ」と思っている白井龍気に絡んでくるのが、黒月 玄龍（くろつき げんりゅう）16歳、孔子を好む金持ちの息子だ。

白井龍気の父親は、殺人事件の犯人を職質しながら見逃していたとして、世間から叩かれ悪徳警官のレッテルを貼られたのだ。

今日もバイトが終わり、腹減ったと橋を歩きながら帰る白井龍気。そこへ「飛び込め！」と走って来る若い男、拳銃で撃たれる。警察官の息子としての正義感が目覚める白井龍気、自分も撃たれながら、その男を抱え川に飛び込んだのだ。

死を覚悟したが、その男の仲間（黄江と金剛）に助けられ大きな屋敷に運ばれた。

男の名は黒月玄龍、クラスメイトだが。…暗くてメガネをかけていなかったので、白井龍気は黑月玄龍だと分からなかったのだ。そしてここはヤクザ一家である。

目覚めた黑月玄龍、赤池 颯介（あかいけ そうすけ）に話しかけられるが。…誰だかわからない、記憶喪失という診断らしい。齋藤という男が来るから何もしゃべるなと言われる。

齋藤 紺太（さいとう こんた）組長専属護衛がやって来て、黑月玄龍を守れなかった組員を刀で首を切り落とした。赤池には、教育だと刀の柄で殴りつけたのだ。

傍若無人な態度に腹を立てる黑月玄龍、齋藤を睨みつけるのであった。…

「第2盃 之を為すこと奈何」
赤池に自分の部屋に連れて来られた黑月玄龍。制服とダサいメガネと孔子の本を見て、白井龍気と入れ替わったことに気づいたのだ。川に飛び込んだ時だ。（※黑月玄龍の中身は白井龍気、白井龍気の中身は黑月玄龍。）

白井龍気は、組御用達の闇病院に入院しているらしい。

記憶喪失だという黑月玄龍の所に、チンピラ風の青島 大晴（あおしま たいせい）がやって来た。うちの組長「黑月 一（くろつき はじめ）を殺すんだろ、俺達が生き残るために。」…どういうことなのか？

「第3盃 故きを温ねて新しきを知る」
今日の夕食、復帰祝だと高級肉料理が並ぶ。1年ぶりの肉料理だと喜ぶ黑月玄龍である。

風俗をシノギにしている青島、最近半グレに横槍を入れられていると話題にする齋藤。黑月玄龍に「どうしますか」と迫る。

齋藤には無言で、しつこい時は「俺に話しかけんじゃねぇ！」と赤池に教えられた黑月玄龍。「俺に話しかけんじゃねぇ！」「いつもの坊ですね」と安心する齋藤である。

赤池を連れて青島の風俗店を訪ねる黑月玄龍。美憂（みゆう）が拐われたと報告を受ける。その頃、白井龍気（中身は黑月玄龍）が病院で目覚めたのだ。

「第4盃 血気未だ定まらず」
青島の風俗店、「若かっこいい～」とモテモテの黑月玄龍。刺激が強すぎて鼻血が流れる、中身の白井龍気は童貞なのだろう。

半グレ組織に拐われた美憂を探しに街に出た三人。薬漬けにされているだろうと予想はしていたが。…「黒月さん、私のこと買ってくれない？」と声をかけられる黑月玄龍、変わり果てボロボロにされた美憂だった。…

「第5盃 千里の馬は常に有れども」
赤池と青島に連絡する黑月玄龍、すぐに来てもらう。闇病院に連れて行こうとするが。…半グレグループに囲まれる。暗黙のルールを破られ激怒している青島が先に手を出し、乱闘が始まる。

喧嘩したことのない黑月玄龍、ナイフを持った男に追い詰められると。…強烈な回し蹴りが男に炸裂する！黑月玄龍囁く「俺！」白井龍気（中身は黑月玄龍）が来たのだ。

「第6盃 子は怪力乱神を語らず」
黑月玄龍と白井龍気、お互いに入れ替わったことを自覚している。お互いに名前を呼び合いながら闘う。刺された青島と美憂をおぶって黑月玄龍と赤池が病院に走る。

一人で孤軍奮闘する白井龍気！この状況を打破すべく、病院から酸素ボンベとエタノールを借りて来た玄龍、「兵法第十五計 調虎離山（へいほうだいじゅうごけい ちょうこりざん）」と叫ぶ。

「白井ッ！」と口にする白井龍気、三人全員で走って逃げる。距離をとって、エタノールをかけた酸素ボンベを投げ捨てる白井龍気。黑月玄龍がライターで火を点け大爆発、半グレグループは退散したのである。

「白井ッ！」「黒月ッ！」と自分の名前を呼び合う二人に、赤池は混乱している。…

「第7盃 天、徳を子に生ぜり」
黑月の家で話をする玄龍と白井龍気。白井龍気（中身は黑月玄龍）から、黑月ヤクザ一家の実情を教えられる。仲間は全員18歳までで殺される。黑月一には腹違いの兄貴たちが何人かいて、殺し合いに明け暮れている。齋藤も腹違いらしい。だからその元凶である父親・黑月一を先に殺すという。

青島が退院して、黑月玄龍の所へ礼を言いに来た。「一人で突っ走ってケガしちゃ世話ねぇよな」白井龍気に言われ傷つく。薬が抜けるまで美憂の面倒を見るらしい。赤池に「優しいヤクザだ」と弄られ、白井龍気に名刺を置いていく青島「何かあったら連絡して」と。

「みんなイイ人だ」と、黑月玄龍に言われた白井龍気。「だから死なせてくねぇ」…

青島のせいで、県警に睨まれていることを危惧している黑月一。齋藤に抹殺するように命じた。…

第2巻

「第8盃 彼を知り己を知れば百戦殆からず」
黑月一の話を廊下を通りがかりに聞いてしまった黑月玄龍、白井龍気に伝えると。…「父親を殺す」と息巻く！

黑月玄龍はヤクザ同士の殺し合いなど望まないと止めようとするが。…無理だとわかり、「青島君を俺たちで殺そう」？…

「第9盃 虚を衝く」
黑月玄龍が立てた作戦が始まった。

白井龍気が半グレグループにわざと捕まる。先日の喧嘩は、齋藤に5万円で雇われ参加しただけ。齋藤はその騒ぎに乗じて、クラスメイトの黑月玄龍を殺そうとしていたと。

たった5万円で死ぬかもしれなかったことに腹を立てているという白井龍気。半グレグループリーダー・大亀（おおかめ）に取引を持ちかける。

俺を殺すのもいいが。齋藤を殺れば、この辺のシマの薬の販売ルートを奪えて大金を得られると。白井龍気の作戦に乗ることにした大亀。仲間にする前に、薬をヤッてみろと命令する。

「第10盃 逃げるに如かず」 「第11盃 怒りには、難を思う」
大亀の前で薬をヤル白井龍気、気分が悪くなってトイレに駆け込む。

白井龍気が吸ってみせたのは、実は小麦粉で最初からポケットに仕込んでいたのだ。やはりヤクザの息子である。トイレに駆け込んだ白井龍気、黑月玄龍に連絡する。齋藤を誘き出す場所と半グレの薬と金庫の場所を。

青島が見つからないことに苛ついている齋藤、部下の首を次々に刀で斬り捨てて行く。青島は黑月玄龍と赤池と逃げている。

青島の生い立ち。父親はおらず、母親は風俗で働いて生計を立てていた。ある日、海外の仕事に行ったまま帰らず亡くなった。

生きることに絶望した青島。雨の日、車に轢かれそうになる。その車に乗っていたのが黑月玄龍、子分になるなら飯を食わせてやると言われ彼に付いて来たのだ。

「第12盃 死生命有り、富貴天に在り」
そして待ち合わせ場所に現れた青島、齋藤に半グレと揉めたことを謝罪するが。…

「殺す！」と刀を抜く齋藤。そこへビル陰から現れた黑月玄龍、青島に拳銃を発射する。倒れる青島、予想外の展開に驚く齋藤。

黑月玄龍が齋藤に拳銃を突きつける。「最後まで俺が面倒を見る」と啖呵を切る黑月玄龍だが、怖気づいている。その様子を感じ取った齋藤「アンタだれです？」…

「第13盃 巧言令色、鮮し仁」 「第14盃 小人は利に喻」
そこへナイフを持った大亀が突入、齋藤の脇腹を突き刺した。

平然としている齋藤、そこへ白井龍気が現れる。大亀が「上手くいった」と話しかけると、素通りして齋藤の前に立つ白井龍気「この男はこのくらいじゃ死なない」と。

赤池が呼ばれ、半グレの薬と金庫の金すべてを持って来た。裏切られたことに気づく大亀、齋藤の部下に拘束された。

「第15盃 元通り…？」
そこで、黑月玄龍が齋藤へ取引を持ちかける。「青島を見逃して欲しい」と。見返りに半グレの薬と金庫の金すべて、大亀の首、もちろん半グレのシマも。

血糊と空砲の演技に齋藤が騙されたとは思えないが。…断る素振りを見せながら、半グレが黑月に手を出した以上潰すと条件を飲んだ。追加で白井龍気とお茶することを付け加えた。どうやら、黑月玄龍の匂いがすると感じたらしい。

齋藤は闇病院へ、大亀は齋藤の部下に連れて行かれた。車内で暴れる大亀、こいつを乗せた車が突然暴走して。…黑月玄龍と白井龍気に向かって来るではないか！…

衝突される寸前で、壁に打ち付けられた二人。そのまま気を失い闇病院経由で屋敷に戻った。二人が目を覚ますと、入れ替わり元に戻ったのだ。

「第16盃 一難去ってまた？」 「第17盃 治安の悪い屋上にて」
やっといつもの日常に戻ったが、喜んでいられない白井龍気。バイトを休んでいたから金がヤバい。二人のクラスメイトが白井龍気を貧乏人だとイジメていると。…黑月玄龍が二人の頭を掴んで締め上げた。

そして昼食時、いつものように安い菓子パンを噛っている白井龍気。黑月玄龍が呼びに来て屋上へ。…

赤池以外に女子・黄江 千秋（おうえ せんしゅう）と金剛 力哉（こんごう りきや）三人で豪華な昼食をしている。

黄江と金剛も黑月玄龍の仲間で、この学校に通っているのだ。そこで、落第寸前三人の家庭教師のバイトを食事付きで受けることになった白井龍気。これで、ちょっとひと息つけるようだ。

「第18盃 衝突 in 銭湯」
屋敷で食事を終えた白井龍気、トイレへ行くため長い廊下を歩いていると。…襖から手が出てきて部屋の中に引きずり込まれる。齋藤だ！首を締められ「アンタだれです？」

「黑月玄龍のただのクラスメイトだ」と言うと、すぐに手を離す齋藤。前回遭ったときと匂いが違うことを感じたからだ。しかし、白井龍気の蒸発した警察官の父親・白井 浩司（しらい こうじ）のことを知っていたのだ。これでお茶の件はキャンセルとなった。

もう怖くてバイトを辞めたくなった白井龍気である。

屋敷に大浴場が完成したと連れて行かれる白井龍気。女子・黄江も入っていることに驚き！慌てて出ようとして黑月玄龍と衝突。またしても入れ替わってしまったのである。…

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