橘あきら17歳、純粋で真っ直ぐな高校2年生。陸上部のエース的存在であったが、1年のときケガをして陸上を続けられなくなる。
毎日虚しい日が続き、何となくブラブラしていると雨が降り出し、雨やどりに入った「cafeレストラン・ガーデン」。
そこで店長・近藤の優しさに触れた橘、彼のことが気になり出す。現在、「cafeレストラン・ガーデン」でバイト中…
原作は2018年10巻82話で完結。2017年「小学館漫画賞」受賞、2018年1月テレビアニメで放送、5月には映画で実写化された、ほのぼのする恋と青春の物語、ベストセラー作品です。
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【恋は雨上がりのように】一覧表 | ||||
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1巻 | 2巻 | 3巻 | 4巻 | 5巻 |
6巻 | 7巻 | 8巻 | 9巻 | 10巻 |
【恋は雨上がりのように】
- タイトル:【恋は雨上がりのように】
- 作者:眉月 じゅん(まゆづき じゅん)
- 掲載雑誌:ビッグコミックスピリッツ
- 発行元:小学館
- 配信開始日:2015年1月
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画像:https://youtu.be/3FvIUcLGOsI
- 橘 あきら(たちばな あきら)…17歳高校2年生・長身でスレンダーな女の子。店長に憧れ「cafeレストラン・ガーデン」でバイト中。
- 近藤 正己(こんどう まさみ)…45歳、ファミレス「cafeレストラン・ガーデン」店長6年目。さえない中年オジさん。
- 久保 佳代子(くぼ かよこ)…「cafeレストラン・ガーデン」店長を叱る、別名・裏の店長。
- 吉澤 タカシ(よしざわ たかし)…橘に気がある同級生、「cafeレストラン・ガーデン」厨房でバイト。
- 西田 ユイ(にしだ ゆい)…明るい高校生、「cafeレストラン・ガーデン」バイト。
- 加瀬 亮介(かせ りょうすけ)…大学生、女癖が悪い。「cafeレストラン・ガーデン」厨房でバイト。
- 喜屋武 はるか(きゃん はるか)…橘の親友。中学時代から同じ陸上部に所属、同じ高校の同級生。
- 丘嶋 勇斗(おかじま ゆうと)…店長の子ども、小学生。両親は離婚、母と一緒に暮らす。
- 九条 ちひろ(くじょう ちひろ)…店長の大学時代の旧友。人気作家である。
- 石井(いしい)…橘の陸上部の後輩。
- 喜屋武 翔太(きやん しょうた)…はるかの弟、15歳中学3年生。姉をお前と呼ぶ。風(ふう)と空(くう)という双子の妹がいる。
- 加瀬 珠子(かせ たまこ)…弟・亮介思いの優しい姉、血縁関係はない。
- 倉田 みずき(くらた みずき)…南高(なんこう)一年生陸上部、橘に憧れている。中3のとき京都から転校、現在高1、新人戦200メートルの記録保持者。
- 丘嶋 みどり(おかじま みどり)…勇斗くんの母親で、店長・近藤の元妻。電車で橘に編み物を教えた陽気な女性。
- ともえ…あきらの叔母、34歳。母の妹。
- 山本(やまもと)…サッカー部のイケメンキャプテン・3年、喜屋武が気になる。
- 町田 すい(まちだ すい)…17歳でデビューしたベストセラー作家。本名は町田翠(あきら)、九条ちひろを尊敬している。
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1巻 (第1話~第8話)
「第1話 バイト・橘と店長・近藤」
橘 あきら(たちばな あきら)、放課後一人で居眠り。ムクッと起き上がると、橘に気がある男子・吉澤、ラインすると声をかける。あっさり「しない」と言って、バス停までダッシュ。バスに乗ってバイト先・「cafeレストラン・ガーデン」へ。
店長は、客の苦情にペコペコ、従業員にも舐められている冴えないオジさん、近藤 正己(こんどう まさみ)45歳。
サンドイッチを食べながら、事務所で休憩している橘に声をかける「お疲れさん、そんなんで足りるの?」
事務仕事を始めた店長の後頭部に10円ハゲを発見した橘、ずーっと見ている。視線に気付いた店長に、来月のシフトの希望を書いた紙を渡す。
大きくクールな瞳で店長の顔を見つめる、思わず「すき」とささやく。目力の強さに睨まないでと言う店長に「睨んでませんけど…」。
「ラインしてますか?」と聞かれた店長、何のことやらチンプンカンプン。帰り際、外は雨が降っている。そこへ吉澤が現れるが、無視される。それを眺めている店長「彼しか?」吉澤を自分にすり替えたイメージをしている。
翌日、脚をケガして陸上の部活をやめた橘、後輩・石井から「先輩の代わりに出ることになりました…」気にするなと声をかけ、今日もバイトへ。
「第2話 店長の子ども」
橘が事務所に入ると、一人の子どもが勉強している。裏の店長と呼ばれる久保 佳代子(くぼ かよこ)から店長の子ども・勇斗くんだと教えてもらい動揺する橘、思わずグラスを落とす。「結婚してたんだ~」と、店長を睨む。
突然、笛を吹き出す勇斗くん、店長に叱られる。事務所の外へ連れ出す橘、一緒に笛の練習に付き合う。その笑顔に驚く店長、「笑ってる」。悪かったねと謝られ、また睨む。
久保からバツイチと聞かされまた動揺する橘である。
「第3話 店長のシャツ」
学食で女友達とランチをする橘、学校で一番カッコいいのはサッカー部の山本先輩だと言われるが、まったく興味がない。
自分のタイプは、「寝癖がついていて、たまにズボンのチャックが開いていたり、ストレスで100円ハゲが出来たり、大きな声でくしゃみする人かな…」枯れ系とバカにされる。
厨房で、バイトのユイちゃんから、「この店で好きなタイプいる?」と聞かれた橘、店長と応える。店長ってクサイよと言うユイ、その後ろに店長がいた。
さすがに加齢臭が気になる店長、事務所でシャツを着替える。休憩で事務所に来た橘、店長のシャツを見つける。周りを警戒しながら、シャツを鼻に当てると、「ガチャ!」店長だ。
「それクサイだろ」と言葉を掛けられた橘「何が臭いかとかカッコいいとかは、人それぞれだと思います!!!」ムキになってぎっと睨む。
そうだねとポツリ一言の店長、今日はタイミングが悪すぎた。
「第4話 橘のケガ」
橘に気がある吉澤がキッチンのバイトに入る。店長、あ~ぁ雨の日迎えに来た男の子かと思い出す。
ホールが暇で、胸がトキメめくモノについて、ダベっている女三人組。
客がスマホを忘れたことに気付いた橘、店長に報告する。店長がすぐ外に出ると自転車だ、すると橘が変わって走って追いかける。早い早いさすが陸上部、店長感激するが。橘、脚を痛め座り込む。
橘に手を差し出しながら抱きかかえ後部座席に座らせ、すぐ車を出す。橘の行き付けの接骨院へ向かう。
「第5話 バラ色の橘」
心配する店長、先生から「着替えないと困るでしょ…」と言われ、「彼氏の吉澤くんに渡して置くから。…」睨まれる。すぐ店長は、店に戻る。
診断の結果、古傷の炎症、松葉杖でお店に戻る。
着替えて家に帰った橘、店長に抱きかかえられたシーンを思い出しながら眠りに落ちた。頬がピンク色に染まってる。
翌日、吉澤から番号聞いたと橘に電話する店長。うれしがる橘、番号登録、これで電話で話せると。心はバラ色だ!
「第6話 店長のデジャブ」
学校は何とか松葉杖で行ったが、バイトは休んでる橘。暇すぎて、コンビニに行こうと外へ。すると店長が、住所を書いた紙を見ながらキョロキョロしている。橘のお母さんに謝りに来たのだ。母は仕事だと言われ、近くのファミレスへ。
足のネイルを見て血豆かと驚く店長に「ピンクでしょ。」大声で笑う橘。彼女の横顔を見ながら、デジャブだと言う店長に、「あたし店長のこと好きです。」
「本当にありがとうー」照れる店長であった。
「第7話 橘の告白」
自分の告白に、ありがとうとうと応える店長の気持ちが解らず、悩み相談サイトに投稿を続ける橘。ベストアンサーが見つからず、吉澤に声をかけた「最近、店長どう?」
気にかけてると言われ、補足を追加すると、「単純にうれしかったのでしょう。恋が始まったばかりです。」ベストアンサー決定。
陸上部に顔を出した橘、同級生・喜屋武 はるか(きゃん はるか)と後輩の石井からバイト先のファミレスに行くと言われる。
無愛想な先輩が接客業のバイト?後輩からバカにされ「来ないで!」怒る。
雨が振り出し、バイト先に向かう橘。事務所の窓を開け、タバコを吸う店長の姿が見える。
「中に入りなさい、早く」と声を掛けると、「あなたのことが好きです。」そう言って立ち去る橘、彼女を呆然と見つめる店長である。
「第8話 橘と店長の出会い」
高校一年のとき、陸上部の練習で右足を痛めた橘。練習に参加できず、虚しい毎日が続く。
ブラブラしていると雨が降り出し、「cafeレストラン・ガーデン」へ。ただ外を眺めている。
そこへやって来た店長の近藤、「ただ雨やむの待ってるのつまんないでしょ。」と、言いながらコーヒーをテーブルの上に置く、サービスですと。
さらにブラックが苦手を知っているかのように、ズボンのポケットに入れた右手を開きミルクを差し出す。手品ならしい。そして久保に怒られる。
雨がやみ、外に出た橘、雲の割れ目から立ち上る陽の光を見上げる。
心の隙間を癒やしてくれた店長・近藤。彼の優しさに触れた瞬間だった。…橘が近藤を好きになるきっかけである。
2巻(第9話~第16話)
「第9話 返事を迫る橘」
橘に告白されてから悩み続ける店長、今日から彼女が戻ってくる。今日も雨だ。
事務所で休憩中の橘、サンドイッチを食べている。どう接していいのか悩む店長、いつも通り背を向け事務仕事中。
まず、お見舞いに来てくれたことのお礼をする橘。見下されるような感じの店長に「返事を聞かせてください。」頬を染め、大きな目を見開いて迫る。
そこへユイちゃんと吉澤が「お疲れ様です。」吉澤の歓迎会でカラオケに行くと言われた橘、「あたし行かない。カラオケとか好きじゃないし…」邪魔されて怒ってる。
一瞬救われた店長だったが。今日も雨、…足のことを心配して、急行の停まる日吉駅まで車で送ると言う。やっぱり優しいだわね、近藤店長。~
「第10話 デートの約束」
車内「俺45で親子ほど年が違うし、援助交際だと思われるし…返事は出来ない。」と言う店長。
「あたし店長のこと好きです。」大声で怒鳴る橘、一度外に出ることにした二人。
どこがいいの?好きなんです!と、問答が続き、「僕はカラッポの中年だ」。この一言に笑う橘、いつも俺と言う店長が僕って言った。
「橘さんは、わかってないよ。俺とデートしたら気持ち悪いよ。…」
デートに反応した橘、揚げ足を取られた店長。失言だと思いながら、悪い気はしなかった。デートすることになった。
「第11話 店長との相合い傘」
デートの日にちが決まり、ウキウキしている橘。前髪が気になり切りたくなって自分で切って失敗。
翌日、美容師を目指しているというユイちゃんに切ってもらったら、前髪揃えたオカッパ頭に。バカみたいな顔に(笑)
そして、本物の美容師ユイの姉ちゃんが修正、これでデートに行ける。
授業中、教科書にイタズラ書きしている橘、一人でニヤニヤしている。店長との相合い傘だ。
「第12話 キッチンの加瀬」
キッチンでバイトしている大学生の加瀬 亮介(かせ りょうすけ)、彼女の友達に手を出しビンタされる。女グセの悪いチャラ男らしい。
国語のテストまであと8日、点数が悪いと夏休みの補習が待っている。勉強しながら休憩している橘に教科書見せてと言う加瀬。懐かしそうにメックって行くと相合い傘の落書きを発見。
内緒にしてくださいと頼む橘、交換条件にデートしてと言われ仕方なくOKする。
「第13話 加瀬とのデート」
デート当日、映画を見て帰ろうとする橘に、加瀬「お茶ぐらい飲むでしょ、デートなんだから。」
「ケガで陸上やめて、45歳のおっさんに恋したってキモくね?」この言葉にブチ切れた橘、加瀬を睨みつけ帰ろうとすると。スマホを持った左手を強引に掴まれる。すると電話が鳴る、店長からだ。
どこに行きたいと言われ、脚をパタパタして喜ぶ橘。後ろ姿がとても可愛い。
それを見ている加瀬、意地悪く絶対上手く行かないから、アドバイスだと橘の左頬にチュッ。いけ好かない男である。
頬をハンカチでゴシゴシと洗う橘だった。
「第14話 店長とのデート」
駅で待ちわせ、可愛いワンピース姿で現れた橘に照れる店長、映画に行くことに。加瀬と観た同じ恐怖映画、観終えて感想を聞かれた橘、「何度観ても面白い映画だと思います。」
すぐ帰ろうとする店長に、「あたしっ、喉が乾きました!ー」。
喫茶店に入り店長はホットコーヒーを注文、「店長いくつですか?」「え…45だけど」真面目な顔で、砂糖を数えながら入れ始める橘である。
周りの客が「あの二人、親子かな?」この声にヤバいと感じた店長、外へ出る。
すると、店長に店から電話。急遽バイトが休んだので仕事に行くことに。
駅で別れ際「ヤッパつまらなかったか?」ちょっと寂しい気持ちになる店長に、チュッ!周りがざわつく。
家に帰り、母親から「あんた、同じ映画観たの」2度とも購入したパンフレットを、重ねちゃったのだ。今日のパンフレットを大切にしたかった橘、悲しくなる。
「第15話 賄のサンドイッチ」
加瀬はしつこく橘をデートに誘い拒絶される。
賄のサンドイッチを加瀬に頼んでいた橘、吉澤に頼むことにする。よろこぶ吉澤だが、店長から前髪が長いと注意され、ユイちゃんの罠にハメられ前髪オカッパ頭にされる。
「第16話 店長のアパートへ」
店長が休みの日、息子・勇斗くんがハムスターの”つぶ”を持ってお店にやって来た。
店長の家に行くという勇斗くん、バイトあがりの橘が付き添う。
「コーポ白樺」階段を登って2階に行くと、鍵が開いていた。そのまま上がると、たくさんの本と散らばった原稿用紙を目にする。驚く橘、もしかして店長は文才があるのか?
勇斗くんが腹減ったと言い出し、冷蔵庫の有り合わせでオムライスをつくる。そこへ帰ってきた店長、「お前が作ったのか?」橘、押し入れに隠れる。
3巻 (第17話~第24話)
「第17話 アパートの押入れ」
ハムスターの”つぶ”を見せる勇斗くん。母親から家では飼えないから父親に飼わせなさいと言われて来たと説明する。
暑い押入れの中で、親子の会話を聞いている橘。もう限界、押し入れから飛び出し、畳の上に倒れる。驚く店長、勇斗くんに麦茶を頼むと、橘の背中にこぼした。
ブラウスを洗うからと自分のTシャツに着替えさせ、すぐコインランドリーに。たくさんの本を目にした橘、勇斗くんから純文学が好きだと聞いた。
雨が降り出し、傘を持って迎えに行く二人。ありがとうと礼を言う店長に、橘「あたし店長のこともっと知りたいです。」見つめ合う二人の傍でカエルが飛び跳ねる、勇斗くん捕まえる。
「第18話 ハムスターの”つぶ”」
ハムスター”つぶ”のことで盛り上がる従業員たち。過去最大のコミュニケションによろこぶ店長。
ちょっ妬ける橘、ムキになって真っ赤になる。「店長!これからハムスターのことは、全部あたしに聞いてください。あたしも飼ってました。」
「第19話 クソ暑い」
国語のテストが悪くて、補習に来ている橘。クソ暑さにイライラしながら駅に着く、今日も店長に会いに行く。
「第20話 橘と喜屋武」
橘と喜屋武は、中学からの同級生で同じ陸上部。喜屋武が中二のとき転校するが、風見沢高校で再び一緒になる。
バス停で待っている橘の前を小学生の二人組の女の子が通り過ぎる。「この変なキーフォルダー何?」「これを持ってると、好きな人と仲良くなれるんだよ。」名前は、「ムキ彦」というらしい。
この会話を聞いている橘、ガチャポンで取れることを耳にして早速開始、見事ゲット。そこへ喜屋武が声をかける。先日、橘が怒ってから距離があった二人、仲良くバスに乗り学校へ。
補習を受ける橘、陸上部で練習の喜屋武、また仲良しを確認した。
「第21話 羅生門と店長」
補習の問題で、芥川龍之介の「羅生門」から出題され答えが書けず、宿題として持ち帰るハメになった橘。問題「下人のとった行動をどう思いますか?自由に書きなさい。」
また「羅生門」を読み返していたという店長、「下人は次第に盗人になる勇気が生まれて来る…」これまで悪だと思っていたことが、生きるためには善となった?と解説する。
「店長が下人だったら?」と質問する橘に、「俺は盗人にはならない。この年で波風立てるのは怖いから。…ハハハー」大笑いする。
教科書をめくりながら、相合い傘の落書きを見つけた店長、驚いてテーブルにひれ伏してしまう。
橘が書いた答え「下人の勇気が、今後彼の人生にプラスに働けばいいなと思います。」店長に期待しているのだ。
「第22話 図書館で」
図書館で10円ハゲを見つけた橘、やはり店長だ。最近、本はあまり読まないと言いながら眺めている。店長の好きな本を知りたかった橘だが、「純文学のおすすめは?」と聞いてしまい、本はすすめられて読むモノではないと軽く説教される。
そして、「普段本を読まない人が、図書館に来るということは、本が呼んでいるから、本人にとって必要な本だよ。」と付け加える。
夏目漱石の坊っちゃんと写真集を借りた橘、借りる予定のなかった店長に「一緒に借りますよ」と声を掛けると、九条 ちひろ(くじょう ちひろ)の「波の窓辺」を借りた。人気作家である。
店長の大学時代の旧友が書いた本だ、本に呼ばれていたのは店長自身だった。
「第23話 店長のコンプレックス」
店長とメールしたい橘、言えずに「店長が借りた本面白いですか?」
「うん、知り合いが書いた本」と言われ、凄いですと褒めたつもりが、「書いた奴が凄いの、俺はタダのおっさん」。
捻くれて返され、「店長はたくさん本読んでるし、知識もあるし…」と、必死に褒めようとすると「君が俺の何を知っているの。」
これ以上、会話は出来なかった。九条ちひろにコンプレックスを持っているのであった。
「第24話 店長、風邪を引く」
今日は台風の影響で大雨。店長が風邪を引いて休んでいる。
心配でしょうがない橘、パフェを客席に持って行く途中で落とすガシャーン!店長に昨日言われた言葉も気にしている。
休憩に入った橘、吉澤が作った焦げたサンドイッチ食べていると。加瀬がやって来て、店長のこと追い詰めたら気の毒だと、毒づく。
ついに居ても立っても居られず、強風と大雨の中、店長のアパートへ向かう橘であった。…
4巻 (第25話~第32話)
「第25話 橘への感謝」
突然の訪問に驚く店長、「いつも雨の日に現れるね。」
テーブルに顔を伏せる橘、「あたし、店長のこと何も知りません。」先日、酷い言い方をしたことを謝る店長。すると停電になる。
「胸がちぎれそうだ!好きじゃダメですか?」「ダメな訳ない!忘れかけていたこと思い出すことが出来た、むしろ感謝している。」
顔を上げた橘、涙が止めどなく溢れる。彼女の気持ちに応えたい店長だが、葛藤が続きそして抱きしめた。自分が恋と呼ぶにはおこがましいと感じながら。…
「第26話 ハグ」
電気が点いた。友達としてのハグだと言い、恥ずかしくてブッ倒れた店長。家に帰さないといけないと、咳き込みながらタクシーを呼んで橘を乗せた。
翌日、橘が風邪を引いた。熱にうなされながら、抱きしめられた温もりを感じながら、昨夜の出来事を思い出している。
「第27話 友達」
二人とも風邪が治り、仕事に復帰した初日。「友達」を盛んに強調する店長、ハグと友達で悩みだす橘、また悩み相談サイトへ。
ユイちゃんから、吉澤くんのことが気になると打ち明けられ、どうしたら仲良くなれるか?相談される。
考えた橘、お互い知る機会がいっぱいあれば…友情から恋愛へ。自分でベストアンサーを見つけた。そした、友達だったら普通メールをすると店長に訴え、メルアドゲットする。
帰り道、ウキウキしながら大きな水たまりを飛び越え、いつかきっと。…心に誓うのだった。
「第28話 父と再会」
お盆で父・三笠正志(みかさ まさし)の実家に一人で来ている橘。お婆ちゃんと父の妹・サエ子と再会、そこへ父もやって来た。
久しぶりの再会、天ぷら屋で食事する父と娘。「彼氏とかできたか?」口ごもりながら「いないよ、男友達ならいるよ。」
食事を終え外へ出ると、雨が降りそう。傘持ってると言う娘に、タクシーを止めた父、小遣いを渡し車に乗せる。
「あたし、もう子供じゃないよ。」と言う娘の頭をポンと撫でる父「あきら、母さんによろしく。」
先日店長に渡されたタクシー代を思い出し、「お返しします。…」と、メールする橘だった。
「第29話 夏祭り」
夏休みが終わりに近づき、「cafeレストラン・ガーデン」では秋の新メニューが登場。
ユイちゃんから住吉神社夏祭りがあると教えられた橘、喜屋武を誘うことにした。そしてもう一人、店長も。
駅で待ち合わせした橘と喜屋武、浴衣姿が可愛らしい。喜屋武の弟・翔太と双子の妹・風(ふう)と空(くう)も一緒だ。
「第30話 喜屋武との別れ」
たくさんの出店で賑わう中、久しぶりに話をする橘と喜屋武。陸上部の追い出し会に橘を呼びたい喜屋武だが、なかなか言い出せない。
そこへ店長と勇斗くんの姿が目に入った橘、二人に駆け寄る。彼女が頬を染める姿を見た喜屋武、「何を考えてるの?」言い争いになる。
「もう元には戻れない。」と、啖呵を切る橘。涙が溢れ出す喜屋武、双子の妹も泣き出し、そのまま別れることに。
「第31話 九条との再会」
学生時代よく通った居酒屋「どんでん」で、10年ぶりの再会を果たした店長・近藤と九条。
学生時代の話題で盛り上がる二人、離婚したことを突っ込む九条。そして「小説は書いてるのか?」4・5年書き切っていないと応える店長、おまえの女子高生の描写イマイチだとケチをつける。俺の方が詳しいと言わんばかりの表情だ。
橘との出会いから、書くことへの意欲が復活した店長であった。
「第32話 満月への願い」
学校で会っても無視するようになった橘と喜屋武。
元気のない橘を心配する店長、友達とケンカしたと打ち明けられる。
今日は満月、さらにスーパームーン。月を見上げながら、九条との再会したことを話し出す店長。
気不味さを感じ疎遠になっていたけど、同級生だからちゃんと話が出来た。
お互いに共有した時間は、掛け替えのないモノだ。だから、今すれ違っていても、いつかまた満ちる日が来ると。
満月に願いをかける橘だった。…
5巻 (第33話~第40話)
「第33話 チャック全開店長」
ボーっと空を見上げる橘、文化祭でお化け屋敷に参加することになる。
帰り図書館に立ち寄り、外で練習している陸上部・喜屋武の姿を眺めながら、夏祭りのことを気にしている。
バイト先に到着すると、加瀬からブレザー姿が似合うと言われ睨む。ホールに出ると店長が久保から怒られている。ズボンのチャック全開で接客していたようだ。
ゴメンと謝りながら、橘と目が合う。笑顔で「今日も一日よろしくね。」と言われ、「はい。」頬を染めながら真っ直ぐに店長の顔を見つめる、橘である。
「第34話 ユイちゃんに教える」
文化祭でお化けに変装している橘、そこへユイちゃんがやって来た。中から吉澤も現れ、友達に専属美容師だとおどけて見せる。照れるユイちゃん、休憩に入った橘に「好きな人いる?」
「いる」と応えながら、映画見て、部屋にもいって、メールして…でも友達。「それは付き合ってるでしょ!」納得出来ないユイちゃん、「あきらちゃんに相応しい人がいると思う」と。心のなかで、店長の代わりはいないと囁く橘だった。
「第35話 加瀬の姉」
男に振られると、加瀬のアパートに勝手に上がり込む姉の加瀬 珠子(かせ たまこ)。弟思いの優しい姉であるが、血は繋がっていない。おっちょこちょいの酒好き女子である。
今日も呼ばれ来てみると、酔い潰れて寝ている。姉の顔を見ながら思わずキスしたくなる加瀬だった。
休日、植物園に一人で遊びに来た橘。キーフォルダー売り場でしゃがみ込む。先日ガチャポンでゲットしたキーフォルダーが売られている。
その横で、それを欲しがる小学生の女の子、「ムキ彦じゃないとダメなの!」。
小学生の間で、恋を叶えるお守りとしてブームになっている。「こんなの欲しいの?」と不思議がる母親、全然可愛くなくむしろキモいから。
「第36話 植物園デート」
男に振られた加瀬の姉、デートの代役に弟を指名、植物園に来ていた。
店長と勇斗くんも来ていた。4人で一緒になり、偶然だと説明する店長?自己紹介し合う。イニシャル入のトレーナーを着ている店長をダサいと笑う加瀬である。
日陰から太陽に向かって伸びる木を見つけた勇斗くん。橘みたいだと言う加瀬、睨まれる。飲み物を買いに行っていた加瀬の姉、二人の前でコケる。飲み物を掛けられた加瀬、着替えに店長のトレーナーを借りるハメに。
恥ずかしくて外を歩けず、店長の車で送ってもらう。いつも橘を弄るから、罰ですね。
「第37話 恋が上手くいくお守り」
植物園のお土産に「ムキ彦」を買った橘、恋が上手くいくお守りだとユイちゃんに渡す。よろこぶユイちゃん、植物園で見かけた太陽に向かって伸びる木の画像を見せる。この木の画像も恋のお守りだと。ユイちゃんに送ってもらう。
「本当にデートじゃないの?」と弄る加瀬、偶然を強調する橘にイイことを言う。「橘ちゃんは、光に向かって突き進めるタイプなんだから、友達としてデートに誘ったら。」
少し吹っ切れた橘、加瀬にサンドイッチも作ってもらい礼を言う。「ありがとうございます。」
家で古本市の広告を目にした橘、勇気を持って店長を誘う。「おすすめの本を教えてください。」「誘ってくれてありがとう。」照れる二人だった。
「第38話 古本屋」
学生時代通っていた古本屋のおやじが出店していた。「娘さんか?」と言われ、違うよと応える店長、さらに友達だと強調する橘。
やはり不信感が拭えないおやじ、疑っている。古葉書を手に取る橘に、昔の人が実際に出した葉書だと教える。
おやじに薦められた本に夢中になる店長、橘の声が耳に入らない。結局はぐれてしまうが、おやじの店で再会。「夢中になると周りが見えなくなる悪い癖だ」詫びる店長に、「別にいいと思います。」と、慰めの言葉を掛ける橘。
お詫びに古葉書を買ってもらった。
「お手紙拝見、忘れることのできないものは、無理に忘れることはないと思います。…」まさに橘の心境を書いた手紙だった。
「第39話 橘の思いやり」
ラーメン屋にいる店長、テレビに目をやると九条が映っている。小説は恋人だと語る姿に、昔の自分を思い出す。四六時中書きまくっていたことを。
バイトにやって来た橘、今日も雨。外で店長がタバコを吸っている。古本屋でのことをまた謝る店長に、真面目な顔で「ああいうこと、もっと知りたいです。」自分の愚かさが許されたような気になる店長、少しだけ心が救われた。
橘は、とても思いやりのある女の子だ。
「第40話 倉田みずき」
店長が指をケガして、橘が代わりに和風ハンバーグセットの注文を持って行く。「橘先輩!こんなところで何してるんですか?」と声を掛けられる。
南高(なんこう)一年生、陸上部・倉田 みずき(くらた みずき)と名乗る。記録会で憧れていた橘を見なくなり、心配していた。「部活やってないんですか?どうして?」
この言葉が刺さった橘、応えに困り「ごゆっくり、どうぞ」と、逃げる。店長は、二人の会話をクレームかと心配していたようだ。
金木犀の香りが漂うころ、季節はもう秋だ。…
- タイトル:【恋は雨上がりのように】
- 作者:眉月 じゅん(まゆづき じゅん)
- 掲載雑誌:ビッグコミックスピリッツ
- 発行元:小学館
- 配信開始日:2015年1月
橘あきら17歳、1年のときケガをして陸上部を退部。雨宿りに入ったcafeレストラン・ガーデンで店長・近藤の優しさに触れ、彼のことが好きになる。
JKから好かれる中年オジさんの戸惑う姿にほのぼの。高校生の切なくて甘酸っぱい青春物語。純粋な真っ直ぐさに心が洗われる。
【ポイント】
若い女性から好かれる中年オジさんの戸惑う姿に好感が持てる作品。高校生の切なくて甘酸っぱい恋と青春の物語。純粋な真っ直ぐさに心が洗われるような気持ちになります。
お得感No.1「まんが王国」 マンガ多すぎ「シーモア」 無料で読むなら!人気ライバル2社で無料完璧! お得がいっぱい! ぜひお試しください。