2018年1月に起きた「滋賀医科大学生母親殺害事件」を元にしたノンフィクション小説「母という呪縛 娘という牢獄」をコミカライズした作品。
宮川 ひかり(みやかわ ひかり)は、母・八重子(やえこ)に、幼少期から教育虐待を受け、約30年後に母を殺害し遺体をバラバラにして河川敷に捨てた。…
母娘という一番身近で分かり合える存在に思えるが。…家族ほど、分かり合えず、憎しみ合う感情が生まれるのであろうか!?
2024年11月17日 第8話まで、見どころと登場人物をポイントでまとめました。2024年9月 マガポケで先行配信!一部無料公開中!
【母という呪縛 娘という牢獄】一覧表 | |||||||||
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第1話 | 第2話 | 第3話 | 第4話 | 第5話 | 第6話 | 第7話 | 第8話 |
【母という呪縛 娘という牢獄】
事件は、2021年1月大阪高等裁判所、懲役10年の判決で刑が確定した。ひかりが事件に至る経緯と母娘としての苦しみ、特にひかりの壮絶なる苦しみには同情せざるを得ない。
齊藤彩の取材について 東洋経済オンライン
原作:齊藤 彩(さいとう あや) 漫画:Sato君
- 宮川 ひかり(みやかわ ひかり)…母・八重子から教育虐待を受け、母を殺害する。
- 宮川 八重子(みやかわ やえこ)…ひかりの母親、過剰な教育で娘に殺害される。
- 真木 沙耶香(まき さやか)…入社2年目の女性記者。
- 影山(かげやま)先生…高校3年のときのひかりの担任。
第1話 みっともない
「冒頭シーン」
幼い頃、時計で時間の見方を母親・宮川 八重子(みやかわ やえこ)から教えられている娘のひかり、間違えることに怯えながら。…そして間違えて、八重子から罵声が飛ぶ。厳しく教育されていたようだ。…
それから約30年後、ひかりは八重子を殺害、頭部と両腕・両足を切断して、滋賀県琵琶湖の南側の野洲川南流河川敷に捨てた。死体にはトンビが群がっていた。
事件から2年後、拘置所に収監されているひかりのところに、新人記者・真木 沙耶香(まき さやか)が面会にやって来る。この作品の原作者である。
ひかりは母の呪縛から逃れることを願っていたことを知り、ダメもとでやって来たが。…面会を受け入れ、少しずつ話し始める。
厳しくされたが、母を憎んではいなかった気がすると話し始めるひかり。…母は学校のランクで人を判断するから、偏差値の低い学校に行くことはみっともないと感じていた。
大きな家に引っ越すことになり、犬を飼っていいと言われ喜ぶひかり。車でスーパーに買い物へ行くと、急に母が貧血で倒れた。
母を心配するひかり、母のためにも医者になると口にしてしまう。…この一言が、八重子のスパルタに拍車をかけることになるのであった。…
第2話 ふつうの家族
ひかりが小学校に上がると、多くの問題集を与え家庭教師のように責めて来る母。苦しくて逃げ場が無くなったひかりは、優しく怒らない父にすがりたかったが。…
その父を自分のルールに従わないと容赦なく罵声を浴びせる母。家でも外でも、大人しくゴメンと謝り続ける父、夫婦の関係は最悪であった。ひかりにとって、家族は楽しいという思いは幻想であったが。…
父と二人のときは楽しかったのである。今日は琵琶湖で水遊び、コンビニでお弁当を買い、父と犬のあずきと遊んだ。「母さんのこと好きか?」と聞かれたひかり、一瞬戸惑うが、好きだと応えるのだが。…
小学校、先日のテストの答案が返された「89点」。周りは凄いと褒めるが、ひかりには100点以外許されないのであった。恐怖に慄くひかり、母が帰って来た。…
第3話 合格すれば
「答案を見せて」と笑顔で話しかける母、震えながら渡すひかり。「あり得ない」と激昂する母、ひかり目掛け包丁を投げつける。包丁はひかりの左腕をかすり、壁にぶつかった。
このときの傷は、大人になっても消えることはなく4cmの傷痕が残っている。それ以降、勉強日報の提出を義務付けられ、勉強する時間も長くなった。
ひかりが6年生のころ、ビルメンテナンスの仕事をしている父は、緊急の呼び出しに備えて会社の近くの寮に住むようになった。実質的な別居である。おカネを管理している母は、給料が振り込まれると、ひかりに3万円を持たせ父に会わせた。
父に付属の中学を受験することを伝えたひかり。父と遊ぶ時間がなくなり寂しい気持ちであったが、別居したことで母の機嫌が良くなり、合格さえすれば平和な日常が訪れると信じていたが。…
第4話 初めての友達
ひかりの合格発表の日、掲示板に名前はあった。しかし、ここから抽選で選抜するという。残念ながら外れたひかりに母は怒らなかった。学力があることが証明されたからだ!大学受験に抽選はないと。
そして他のカトリック系の私立に受験に合格したひかり、受験は終わった。
すぐに友達ができ楽しい学校生活が始まった。そして自分と同じように小説好きの女の子と交換物語をノートに書き始めた。
勉強より小説を書くのが楽しくなったひかり。今日そのノート自宅に忘れてしまった。それを見つけた母の顔色が変わり始める。…
第5話 6種の罵声
家に帰ったひかり、ノートがないことに焦る。そこへ現れた母、「小説家にでもなるつもりか?バカじゃないの!」大声で怒鳴りながら、ノートを引きちぎりゴミ箱に捨てた。
6種の罵声「詰問・罵倒・命令・蒸し返し・脅迫・否定」が激しく飛び交った。
翌日、もう参加できなくなったことを友達に伝えたひかりだったが。…また書いたら読みたいと言われ、嬉しかった。唯一心の救いである。
学校で友達と会えるのは楽しいが、成績は伸び悩みドンドン点が下がっていった。成績表を渡されたひかり、このまま母には見せられないと、成績表を偽造して渡したが。…
簡単に見破られ、罵声が飛ぶ「こんなものでお母さんを騙せると思うな!!」…
第6話 “勉強”以外の母
正座させられたひかり、太ももに熱湯をかけられた。飲み物をこぼしたことにしろと言われ、母に病院に連れて行かれた。
拘置所に収監されているひかりと手紙のやり取りをした真木記者(原作者)に、これだけの酷い仕打ちをされたにも拘らず「どちらかと言うと私は母が好きだった気がします」と書いたのだ。
テーマパークが好きだった母は、中学に入学するまでひかりを泊りがけで遊びに連れて行き、母親らしい愛情表現もしていた。自分の娘への優しさと異常な執念ともいえる厳しさを持っていたのだ。
高校に上がったひかり、花火大会に出かけると母に言うと。「彼氏?楽しんで来なさい。」意外な言葉に驚き喜んだが。…「偏差値いくつの学校なの?」…新たな地獄が待っているのであった。…
第7話 伸び悩みと制裁
学校名を言うと底辺高校だと、ひかりのスマホを取り上げ、断りのメッセージを勝手に送る母。せっかくの楽しみを奪われ、泣き崩れるひかりである。
母の教育方針は日々エスカレート、裏腹にひかりの成績は下降を始める。このままではヤバいと思ったひかり、カンニングに手を染める。そして教師に発見され説教されるが反省する様子はない。
医学部志望のひかりの偏差値は58、合格ラインの偏差値68まで10ポイントも足りない。
教師からは文系への変更を勧められたが、変更は不可。家に帰ると、10ポイントマイナス分だと、木刀で10回叩かれた。母親はひかりのためだと言うが。…
これまで我慢に我慢を重ねて来たひかり、家出したくなっていたのである。…
第8話 医学部にふさわしい人間
急に犬のあずきの散歩を頼まれたひかり、家出しようと荷造りしたバッグを慌てて隠した。
7月の三者面談、担任の影山先生から志望校の再考を求められた母娘。さらに「医者を目指すにはふさわしくありません」人間性にまで踏み込んだことを言われた。
その場は静かに終えたが、帰りの車の中で暴れ狂う母親「なんなんだあの担任!ー」。ひかりの成績が悪いことより、担任に腹を立てていたのである。
節約のため、毎日の入浴は母親と一緒と決められているひかり。思わず「はぁ~疲れた」と発してしまい、バカのくせにと怒られた。
弱音を吐くことも許されないひかり、その夜ついに家出を決行した。影山先生のもとへ。…
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