感情の起伏で自分の意志とは無関係に「過去に戻る病」を、父から引き継いだ子ども「未来」。
心拍数を上げないようにするため、孤独を愛して来た。生んだ母親を憎みながら。23歳のとき無邪気で明るい女性”めぐる”と出会い、虚しい心に一つの明かりが灯るが。…”めぐる”が殺された。
怒りと悲しみの感情で過去へタイムリープした未来、過去を書き換えることで彼女を救おうとする。
たくさんの題材を駆使して描かれているマンガなので、かなり奥が深いサスペンス・ストーリー!面白いです。
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辻やもり(つじやもり)の新作【卵と鶏】2024年3月スタート!
【めぐる未来】一覧表 | |||||||||
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1巻 | 2巻 | 3巻 | 4巻 | 5巻 |
【めぐる未来】
- タイトル:【めぐる未来】
- 作者:辻やもり(つじやもり)
- 掲載雑誌:週刊漫画TIMES / 芳文社コミックス
- 発行元:芳文社
- 配信開始日:2022年5月
※最新話はまんが王国 ▸ 先行配信中!
感情の起伏で自分の意志とは無関係に「過去に戻る病」を、父から引き継いだ未来。無邪気で明るい女性めぐると出会い、虚しい心に一つの明かりが灯るが。
めぐるが殺された。怒りと悲しみの感情で過去へタイムリープ、過去を変えることで彼女を救おうとするサスペンス・ストーリー。
【ポイント】
「過去に戻る病」を持って生まれた「未来」。母親を憎みながら生きて来て、無邪気で明るい女性”めぐる”と結婚、彼女は殺される。怒りと悲しみの感情で過去へタイムリープするが。…
お得感No.1「まんが王国」 マンガ多すぎ「シーモア」 無料で読むなら!人気ライバル2社で無料完璧! お得がいっぱい! ぜひお試しください。
- 襷 未来(たすき みらい)…妻・めぐるを救うため、過去へタイムリープする。
- めぐる…未来の妻、出版者勤務。何者かに殺害される。
- 四季村 隆道(しきむら たかみち)…めぐるを大切に想う営業部の良き先輩。
- 千支 ゆりか(えと ゆりか)…めぐるの親友、営業部の宣伝担当。
- 朝間田 きしの(あさまだ きしの)…広告担当の気難しがり屋。
- 阿頼耶 清美(あらや きよみ)…編集部の恥ずかしがり屋。本名・鈴村清美。
- 日南 小夜(ひなみ さや)…販促品のデザイン制作、殺害に係る怪しい女。
- 暦 正彦(こよみ まさひこ)…捜査一課、めぐるの事件を担当する刑事。
- 未来の父(みらいのちち)…「過去に戻る病」にかかっている。妻を庇い交通事故で死亡。
- 未来の母(みらいのはは)…「過去に戻る病」について、父の言葉を未来に伝える。
- 黒パーカーの男…犯人、阿頼耶の兄。本名・鈴村まこと。
- 鈴村 恵子(すずむら けいこ)…鈴村兄妹の母、夫をマンション屋上から突き落とした。
1巻 (第1話~第8話)
「第1話 未来とめぐる」
15年前、マンションの屋上から男が落ちてきた。それを見ていた14歳の未来、ただ純粋に助けたいと思った。…これがすべての災の始まりだった。…
今29歳の未来、デザイナー兼イラストレーター在宅ワーカー。4年前に結婚した5歳年上34歳の妻・”めぐる”は、無邪気で明るい女性である。
未来には、”めぐる”に隠している病気がある。感情の起伏で動悸や発作が起きる、発症を抑えるため薬を毎日服用しているのだ。
6月13日、未来に非通知電話「ころすよ」。…
その夜、”めぐる”から子どもが欲しいと相談されたが。未来の病気は遺伝するから、ごめんと言うしかなかった。
3日後の6月16日(木)、”めぐる”は遺体で発見された。
会社の4階から落下したと警察から説明された未来、遺体を見せられ怒りに震え泣き叫ぶ。
心拍数が108を突破!ついに発症した。…
「第2話 リフレイン」
未来の病気は、自分の意志とは無関係に「過去に戻る病」。脳から分泌される特殊な分泌液「リフレイン」が原因とされる。
感情の起伏を抑えるため、孤独を愛し生きて来た未来。23歳のとき”めぐる”と出会い、空っぽの心に一つの明かりが灯る。
6月13日の夕食時にタイムリープした未来、殺された過去を書き換えるために。”めぐる”の前で泣いている。
”めぐる”の会社の販促品のデザインを頼まれた未来、犯人を見つけるために引き受ける。
6月14日朝”めぐる”を尾行する未来、大きな男から声を掛けられる「おい、おまえ!」。”めぐる”の会社の先輩・四季村(しきむら)だ。
誰かに見られていると不安を感じていた”めぐる”のために、ボディーガード引き受けてくれたようだ。心優しき大男、夫だと紹介されてひと安心、会社へ向かう。
「第3話 巡り合い」
仕事の説明を受け契約した未来、”めぐる”から営業部と編集部が一緒に入っているフロアーを案内される。未来は、この中に犯人はいると睨む。
千支 ゆりか(えと ゆりか)営業部の宣伝担当、朝間田きしの(あさまだ きしの)広告担当、恥ずかしがり屋の阿頼耶 清美(あらや きよみ)、日南 小夜(ひなみ さや)販促品のデザイン制作など。…日南は、遺体の第一発見者だ。
日南をマークする未来、予定とは違うと誰かに連絡する日南。明らかに事件に関係している。…
「第4話 犯行当日」
6月16日(木)朝、キーフォルダー型のGPSを”めぐる”にプレゼント、鍵に付けさせる。
警察から教えられた”めぐる”の死亡推定時刻は16時~16時半、4階の外階段から落下。
”めぐる”の位置を確認しながら、事故現場で張り込む未来。そこに日南が現れる。
この階段は一人になれるから好きだと、おやつののプリンを食べ始める。
何も起こらないことを不思議に思った未来、GPSを見る。”めぐる”は会社の建物の外にいる。走る未来…
「第5話 二人の背中」
未来の父は、母を庇って交通事故で死んだ、未来1歳のときに。「過去に戻る病」を父から引き継いだことで、苦しみ続けた未来、生んだ母親を憎んでいたが。今は感謝している、”めぐる”を救えるのだから。
外で”めぐる”を見つけた未来、心拍数が上がり倒れるが、大丈夫だと立ち上がる16時36分、ここで一つの過去が変わった。
母から「過去を変えた先には、必ず歪んだ未来が待っている」教えらたことは、すっかり忘れていた。
夜土砂降り中、一緒に帰る二人。話したいことがあると言われた未来「子どものこと?」
喜ぶ”めぐる”だったが。…ナイフで刺された、歪んだ未来だ!
「第6話 走る、雨。」
”めぐる”に好きだと言われたことが頭を過る未来、心拍数が109を突破!また過去へ。
だが、刺された”めぐる”を抱きしめている。刺される前じゃない、なぜ?群衆の中から、黒いパーカーを着た男が刺したの声に反応、男を探し出した未来。
掴みかかり押し倒す、そこへ止めに入る四季村「何してる襷、めぐさんを助けるんだろが!」…犯人ではなかった。
「第7話 花と骨」
”めぐる”は死んだ、明らかに誰かに刺され殺された。
親族、会社関係者らが参列した葬儀、多くの人たちが涙する。冷静を装う未来、心拍数を上げるわけにはいかなかったから。そしてもう一人、”めぐる”のフィギアを手に持つ日南、事件に関係しているのか?
早く犯人が捕まって欲しいと言い残して去った義父母に、心を乱す未来。
過去に戻ることは絶対にダメだと釘を刺す母親を睨みながら、犯人の情報を集めながら病気のメカニズムも調べ、”めぐる”を助けに行くことを誓うのだった。
「第8話 再生」
警察の捜査に協力している未来、担当は捜査一課、暦 正彦(こよみ まさひこ)。犯人の心当たりはないかと聞かれ、6月13日の非通知電話「ころすよ」を提出するが、発信元は公衆電話、発信者はわからなかった。警察は、計画的な犯行だと断定する。
家に帰ると母親がいる。一人になり、病気のことも気になるから一緒に暮らそうと言う。過去に戻ることを心配しているのだ。
そこへ非通知電話「ころしたよ…」「葬儀の日は残念でした。」未来「おまえの目的は何だ?」犯人「自覚がないのは一番の罪だよ。…」
心拍数表示112!「この身体に生んでくれてありがとう…」母親の前から過去へ旅立った未来。6月14日朝、四季村と出会った駅、”めぐる”を抱きしめる。…
2巻 (第9話~第16話)
「第9話 視線の先」
第3話「仕事の説明を受け契約した未来、”めぐる”から営業部と編集部が一緒に入っているフロアーを案内される。」の場面から。
前回社員を紹介されている未来、今回は自分から積極的に話しかける。朝間田の椅子に掛かる黒いパーカーを見つけ、めまいを感じ具合が悪くなるが、心拍数は正常だ。
4階の外階段に四季村を連れ出す未来、不審な表情の千支。
「何でこんなところ知ってる?社員しか知らないんだぞ。」不思議がられる未来、真実を打ち明ける「このままでは、”めぐる”は死んでしまうんです。…」
「第10話 信頼」
驚く四季村、「誰かに見られてる気がする」から飛躍しすぎでは?そこへ現れた千支、自意識過剰ではと意見したと言う。
未来「このままでは妻は殺されてしまう、協力をお願いします」
返事に困った四季村、先に部署に戻る。
千支に「自覚がないんですね…」と言われ、犯人の言葉を思い出す未来。さらに「他人を信用していないでしょ。」図星を突かれ、「”めぐる”しか信用していない。」本音が聞けたと表情が変わる千支、「あなたの言葉を信用しましょう。」協力すると言う。
「第11話 チャイムが鳴る」
断ればいいだけだろうと葛藤する四季村、トイレで編集長から外階段は使わないようにと言われる。見られていたのか?
”めぐる”をタクシーに乗せ先に返す未来、居酒屋で千支に殺される理由の説明を始める。
非通知電話での殺害予告だけでは、情報が足りないと言われ、6月16日”めぐる”が2度殺されたことを予測として紙に書き出し、さらに容疑者の可能性のある社員名も付け加えた。
信じられない表情の千支だが、力強く「何をすれば良いですか?」協力を約束してくれた。
一人で家にいる”めぐる”、インターホンが鳴る。黒尽くめの不審な人物の顔が映し出される。…
「第12話 動機」
残業している四季村、”めぐる”が入社して来た日のことを思い出す。
「永代 めぐる(ながしろ めぐる)です。よろしくお願いします!」先輩として指導して来た四季村、結婚すると聞かされ”めぐる”が好きだったと気付く。
未来の頼みを断りきれず、心配で”めぐる”の家まで来てしまう。
すると、外では黒尽くめの不審な人物がタバコを吸っている。路上禁煙だと言うとボコボコにされた。
インターホンのことが気になり外に出た”めぐる”、怪我をした四季村を発見、部屋に入れ治療をする。
そこへ帰ってきた未来、事情を説明する”めぐる”。前回と違う出来事に困惑する未来、録画された映像を見る、犯人か?
そのころ千支は、未来が書いた紙の画像を見ている。…
「第13話 何度でも」
警察に通報する気がないと言う四季村に、どうして?と詰め寄る未来。あの男は暴力団だ、余計なことをしなけらば、これ以上危害を加えられることはないと断言する四季村。今回のこと、”めぐる”のこと、仕事のことなど…。正しいと思って行動して来たことに後悔していると涙ぐむ。
犯人は、なぜ?わざわざ証拠の残ることをしたのか。犯人は単独ではなくグループの可能性があると仮説を立てる未来である。
黒尽くめの不審な人物、インターホンを押したことを誰かに報告している。「すぐ帰ってこい!」
「監視だけを頼んだのに、余計な真似をしやがって。…」数人の男たちに縛られ、そのまま虐殺された。
「第14話 犯行前夜」
怪我をした四季村が出社、事情を聞いた干支、未来に食って掛かる。未来の予想にはなかったことが起こり、なぜ連絡をしてくれなかったと。
「協力すると言った以上、寂しいですよ。」「明日が犯人を捕まえる最大のチャンスです!」干支が想いを口にする「”めぐる”は大切な友達です。」
4階の外階段、この話を階上で聞いている日南、プリンを手に震えている。
未来を手伝わないで後悔したくないと思った四季村、干支に協力すると伝える。未来の計画には入っていないので口外しないように言われる。
「第15話 6月16日(木)」
第4話「6月16日(木)朝、キーフォルダー型のGPSを”めぐる”にプレゼント、鍵に付けさせる。」の場面から。
前回の状況を細かく干支にメールする未来。
16時20分、4階の外階段へやって来る日南、何か言いたそうにしているが「ごめん、やっぱり何でもない。…」
やはり雨、傘をさして帰る未来と”めぐる”の二人。尾行している干支、黒いパーカーを着た男を発見、未来に連絡、後ろから撮影している。
”めぐる”を近道だと人気の少ない路地に連れ出す。突然傘を閉じ、後ろの男に傘で殴り掛かる未来。…頭にヒット、包丁を落とした男、拳銃を取り出す。絶体絶命!男の背後から四季村が飛び込み取り押さえる。予期せぬ助太刀に命を救われた未来だった。
この男は”めぐる”を刺殺した殺人犯だ。…
「第16話 リメンバーミー」
四季村は、自分自身の正義で”めぐる”を救ったが。…”めぐる”の背後からバットを持った男が殴り掛かる!干支の呼ぶ声に反応した未来、”めぐる”を庇い殴られる。
病院のベッドで目を覚ました未来、付きそう”めぐる”に今日は何日?6月17日だと、過去を変えることに成功したが。…
襲撃した男二人は、凶器を残しそのまま逃げ去った。
捜査一課の暦は、腑に落ちなかった。四季村は未来の言葉を信じて行動したと証言、干支は犯行の一部始終を録画していること。未来の指示なのか?…次があると踏んだ暦、動き出す。
バットで殴られ意識を失ったことで発症しなかったと分析する未来。警察が介入したことで必ず犯人は捕まり、”めぐる”を守れると確信するが。…
未来に邪魔され失敗した犯人グループ、新たな作戦で挑んでくる。
3巻 (第17話~第24話)
「第17話 あの光景」
警察で事情聴取を受ける未来、暦から干支が撮影した犯人の横顔を見せられるが、まったく心当たりがない。
”めぐる”が命を狙われる理由もまったく思いつかない。「自覚がないのは一番の罪だよ。…」犯人に言われた言葉を思い出し、「もしかして俺か?」でも理由が思いつかない。
暦からパトロールを強化するので、何か思いつくことがあったら話して欲しいと言われた未来。「”めぐる”の働く会社に犯人と繋がる人物がいる」と断言、会社の人間を調べると応えた。「未来に何かあるのでは?」と睨んだ暦、未来の過去を洗うことにする。
千支と四季村から「これから先の予測はないのか?」と尋ねられた未来、母親に病気のことを詳しく聞いてみることで打開しようとする。
”めぐる”のフィギアを手にした日南、囁く「あいつが来てから何も上手くいかない」。…
「第18話 ずっと一緒に」
電話で母親に事件のことを詳細に説明する未来、3回発症したと言う。
戻る時間を選ぶ方法はないのかと聞くが、そんな都合の良い方法はあるはずはない。体調を崩すと、また起き上がれる保証はない。この病気は自分の意志ではコントロール出来ないが、法則性があると言われる。亡くなった父親からの言葉を伝えた。
「過去に戻る前と後ろが繋がってる感覚が…」それを実感していた未来に、究極の選択を提案する母親。「守りたいなら別れるということも…」また「病気のことをちゃんと話しなさい、ずっと一緒にいたいなら!」と。
”めぐる”との出会いを思い出す未来。
”めぐる”が働く喫茶店でデザインの仕事をしていた未来、頭から水を浴びせられる。必死に謝る”めぐる”から、「永代めぐる」と書かれた連絡先を渡される。以前から未来が気になっていたのだ。
その後、仕事中話しかけるなと言う未来に、何度も話しかける”めぐる”。仕事をしている顔が素敵だとニヤつく、しかし、未来の気持ちはまだ孤独のままである。
会社では”めぐる”がいなくなったと捜している。未来のスマホに自宅にいると連絡が来るが、自宅にはいない、もう戻ることはなかった。…
「第19話 海」
”めぐる”との初めてのデートを思い出す未来。
”めぐる”からデートに誘われた日、「もう二度と会いたくない」と吐出す。ストレスを感じることで病気を誘発する危険があったから、他人との関わりを避け孤独を好んで生きて来たのだ。
そして「ごめんなさい」と謝る”めぐる”の前で、発作を起こし看病してもらう。
別れる前に海に行きたいと言われた未来、楽しそうな”めぐる”を見て困惑するが。子どものようにびしょ濡れになって燥ぐ(はしゃぐ)彼女の姿に、すっかり虜になってしまう。
自宅でGPSの位置情報を確認する未来、河川敷にいると判明する。電話はつながらない、犯人に拐されたのか?
すぐ警察と社員に連絡、現場に駆けつけた未来。黒い大きなビニール袋を発見する。…まさか?
「第20話 それぞれの行方」
ビニール袋を開けると、中から出てきたのは”めぐる”が身に着けていたバッグやGPS付きの鍵や衣装など、元々捨ててあったゴミに混ぜたらしい。スマホだけは抜き取られていた。発作が起きそうになるが何とか踏みとどまる、いま過去に行く訳にはいかなかったのだ。
警察で調べるが犯人に結びつく手がかりはなかった。未来のことを調べている暦、「男子中学生、マンション屋上から転落寸前の男…」この記事に目が留まる。
6月23日(土)”めぐる”が失跡してから3日目、警察から自宅待機を命じられていた未来の所へ、心配して義父母がやって来た。
これから会社のメンバーで捜索するからと義父母も連れ出す。
参加しない奴が犯人だと読んでいたが、全員参加に戸惑う未来。干支と四季村以外の中に犯人が!そう思った瞬間、動悸が起き見る見る顔色が悪くなる。
「おっさん、乗れよ!」朝間田が声を掛ける、バイクだ!後ろに乗せてもらい感謝する未来だった。
「第21話 希望の灯」
社内と会社近辺を何度も捜すが見つからないでいると、日南からグループメッセージ「めぐるんの居場所の地図を添付します。」
さらに、縛られ猿轡(さるぐつわ)をされた”めぐる”の画像が送信される。全員で日南の部屋へ直行すると、部屋から煙が出ている。火を放ったのだ。
四季村と一緒にドアを蹴破ると、まさに地獄絵図の展開だ。黒焦げになった”めぐる”の死体が。そして爆破、二人は外へ吹き飛ばされた。…
「第22話 はじめから」
絶望の淵へ追いやれた未来、発症して過去へ。
泣きながら目覚めたのは病院のベッド、”めぐる”に付き添われている。犯人にバットで殴られた翌日の6月17日だ。
日南のことを伝えようと会社へ向かおうとするが、身体が言うことを聞かない、起き上がれないのだ。「また起き上がれる保証はない…」母に言われた言葉を思い出す。
見舞いに来た干支と四季村に日南のことを話そうとするが、話せばまた同じことが繰り返されると思った未来、二人の協力に感謝した。
身体が思い通りに動こない未来、今”めぐる”を救うには?「遠くに逃げてくれ…」と、必死に頼むが離れようとしない”めぐる”に「話さなきゃいけないことがある。」…
「第23話 告白」
病気のことを話し出す未来。
「過去に戻る病」病名がないのでそう呼んでいる。感情の起伏で動悸や発作が起き発症すると、過去に戻る。
これまでの事件のことを詳細に説明しながら、”めぐる”を救おうとしたが何度も失敗し、今体調が悪いのは、そのせいだと。
これ以上、発症して過去へ行けば起き上がれなくなると話す。
「よく理解できないが、私が協力する」と、そして力強く宣言する”めぐる”。「それが夫婦でしょ!」無邪気で明るい女性である。
「第24話 再会」
未来の母親のもとに警察の暦がやって来た。どうしても事件の動機がわからないので、未来について調べたと。
「男子中学生、マンション屋上から転落寸前の男性を救う」T県西町のマンション屋上で、男性(45)が女性(37)に突き落とされそうなところを、現場に居合わせた中学生の襷未来さん(14)が救った。…
「この記事の中学生は息子さんですか?」と、尋ねると頷く母親。そして息子のしたことは正しいと思っていないと言う。現場の恐怖で発症、タイムリープしたということか?
母親の言葉に違和感を持った暦、今後、未来本人に話を聞くことになる。
”めぐる”と車椅子でリハビリを続ける未来、このままでは日南に殺されると説明する。
そして直接会いに行く”めぐる”会社の外階段、「どうして私のこと殺したいと思うの?」「めぐるんを助けたいだけなの!」泣き叫ぶ日南、どういうことなのか?
一人でリハビリ中の未来のもとに「15年ぶりだな、襷未来」黒パーカー男が?15年前の事件と、どう関わっているのか?
4巻 (第25話~第32話)
「第25話 話にならない」
やはり黒パーカーの男、”めぐる”を殺した犯人だ。
「何か喋れよ!襷未来」挑発する男、発症しまいと必死に堪える未来「ふざけるな!」。動悸が高まる中、”めぐる”の帰りを待つが。時間稼ぎだと見破られ、男に殴られる。
会社の外階段にいる二人、突然階上へ向かって駆け上る日南、追う”めぐる”。ついに運命の4階まで、階段のコンクリートの手摺に立つ日南、飛び降りて死ぬつもりだ。
止める”めぐる”の手を両手で握りながら、「一緒に死んでくれる…」
「第26話 元凶」
あの人に「どう死ぬかが重要だ」と教えられたと言う日南。
”めぐる”に憧れていたが、何も叶わなかったし、何も満足できることもなかった。だから一緒に死んで、両手で握った手をグイグイと引き寄せる。
病院で「子どもが欲しい」未来に言われた言葉を思い出した”めぐる”、鬼気迫る表情で「この命は私だけのものじゃないの!」。
あの人のことを教えてと言われた日南、「知らない男を信じるんじゃなかった…」靴の前方が宙に浮く、落下寸前の二人だ。…
そこへ、未来の車椅子を押しながら犯人の男、「15年前お前がしたことを思い出せ!」
「第27話 見せたい景色」
階下で二人の落下の瞬間を待ちわびる犯人の男、「お前にこれを見せたかった、お前の妻を狙う理由だ」と、毒づく。
「マンションの屋上から男が落下、死亡。」で終わったはずの事件を、過去に戻り男を助けたことを思い出した未来。でもそれがなぜ?いけなかったのかが解るはずもなかった。
”めぐる”が狙われる理由は、この事件にあると断定した警察の暦も、この男の家族について調査を始めた。
日南の身体が宙に浮きもうダメだと思った瞬間、必死に食らいつく”めぐる”。日南の片腕を取り体の向きを入れ替え背負投、踊り場に彼女を戻した。万が一に備え、四季村から柔道の指導を受けていたのである。
想定外の結果に無言で立ち去る犯人だった。
「第28話 正解」
日南から犯人について話を聞く”めぐる”と未来。
ネットで知り合い、悩みを相談しているうちに親しくなり、自殺願望のあった日南をマインドコントロールしていたようだ。
”めぐる”に対する憧れと嫉妬心を利用、自殺に見せかけ殺そうとしたのが真意である。
泣きながら謝る日南に、自分のせいで未来を変えてしまったと話す未来。不思議そうな顔をしている日南に、未来は「過去に戻る病」で、私たちのために戦ってくれたと協力を頼む”めぐる”だった。
日南に犯人と連絡を取らせようとするが、さすがに食いついては来ない。犯人の男は、グループのリーダーで我図(かず)と呼ばれている。
犯人が目の前に現れたことで、非通知の殺人予告電話を思い返す未来「公衆電話から電話して来た奴は別人だ?」。
警察の暦から電話、犯人がわかったかもしれない。…家族について調べたのだ。
「第29話 対峙」
干支、特別な企画会議だと社員全員を集めた。
そこへ現れた未来、事件について話し出す。警察の暦から教えてもらった情報を公開するのだ。外では暦らが待機している。
15年前の事件
「男子中学生、マンション屋上から転落寸前の男性を救う」T県西町のマンション屋上で、男性(45)が女性(37)に突き落とされそうなところを、現場に居合わせた中学生の襷未来さん(14)が救った。…
15年前の未来が救った男の名前は「鈴村…」、家庭内トラブルの常習で警察から目を付けられていた。突き落とそうとした女性は妻で、痴話喧嘩ということで妻は逮捕されなかった。事件後数年のうちに、この夫婦は他界。
この家族には子どもが二人、両親の死後、施設へ入れられる。現在行方不明、生きていれば長男29歳、長女25歳、長女は里子になっている。鈴村から、名字が変わっているのだ。
2度めの非通知電話で、「葬儀の日は残念でした。」「自覚がないのは一番の罪だよ。…」と、言ったことを分析する未来。葬儀会場に来ていた、そして15年前の事件に関係している。日南を問い質すがシロだった。
この中に犯人はいる、自白して欲しいと言う未来。「鈴村さん!現在は、阿頼耶 清美(あらや きよみ)さん」。
「第30話 家族なら」
「犯人の決め手」
”めぐる”から、会社で25歳の女性は阿頼耶だと聞いていた。さらに”めぐる”を捜索している日、グループメッセージを共有させたのは阿頼耶。火事で燃える日南の部屋へわざと誘導、”めぐる”が焼け死ぬ姿を見せたかったのだ。
名指しされた清美「何のことでしょうか?」、家族なら警察に協力してお兄さんを止めてと頼む未来。
突然笑い出す清美、「そういうところも自覚がないんだ!襷未来」「家族なら?救う価値のない人間もいるんですよ。」
過去、父親に虐待されていたことを話し出す清美。
「第31話 檻の中」
「妻を必死になって救うバカには、難しかったね。」心拍数が上がる未来、本気で怒る”めぐる”。
笑いながら「どっちが正しいと思います?」と、審判を煽るかのように話し出す清美。
家は外に出られない牢屋だった。
父親は酒を飲むと暴力を振るう。だから私が酒を隠したら、お兄ちゃんは瓶で頭を殴られ血だらけに。お母さも水で溢れる洗面台に顔を浸けらボコボコに殴られた。
お酒がなければ暴れないと思った私は、母親に余計なことをするなと、平手打ちされた。父親を殺さなければ全員殺されると感じていたある日、母親が遂に決行した。
酔い潰れた父親を屋上まで一人で運んだ。その時、階段を駆け上る一人の少年・襷未来が屋上へ。
「第32話 希望の光」
父親を殺せなかった日から、母親は壊れた。発狂してお兄ちゃんに「私を殺して、まこと」って、そして自殺した。
お兄ちゃんと外へ逃げたけど、すぐ警察に保護され家に連れ戻されたが。運良く父親もすぐに亡くなった。
善意で他人を救ったと勘違いしている襷未来を許せない私たち兄妹は、襷未来に復讐することを誓った。彼の家族に、妻や子どもを殺す。襷未来の苦しむ姿を見るために。最悪なときは襷未来も殺す。
お兄ちゃんから、「俺が殺るから、お前はただ見ていろ普通の世界で。…俺の分までまともに生きろ!」
外で待つ暦らの背後に、犯人が現れた。そのまま包丁で切りつけ社内へ、血だらけの姿に驚く事務員、すぐ警報機を押す。
そのとき、会議室に包丁を持った犯人が。一番重要なことを見落としていた未来、遅かった。直接乗り込んで来るとは予想出来なかったのだ。
そして、清美が背後から未来を包丁で刺す!車椅子から崩れ落ちる未来、このまま殺されるのか?心拍数は上昇しているが。過去に戻れるのか?…
5巻 (第33話~最終話)
「第33話 原点」
妹・清美を大切に思ってきた犯人の鈴村まこと。未来にとどめを刺そうとして、刑事・暦に取り押さえられる。
薄れゆく意識の中、何度も過去に戻り失敗して来たことを思い出す未来。今度は”めぐる”を助けることが出来たから、もうやめようと。
手を繋ぎ涙を流す二人「幸せだった、ありがとう…」
「第34話 回帰」
2007年6月18日、泣きながら目覚めた未来。母は過去に行って来たことを知っていた。
過去を変えた責任を取らせてほしいと頼む未来、母の車に乗り15年前の事件現場へ。T県西町のマンション、屋上から突き落とされる鈴村家の父を見届けるために。今度は助けなかった、鈴村兄妹は救われた。
「第35話 因果」
母・鈴村 恵子(すずむら けいこ)が罪を認め逮捕された。鈴村兄妹は地獄の日々から開放された。
鈴村家の父を助けたことで、15年後自分の妻・めぐるが殺されたと母に説明する未来。
”めぐる”が生きていた子ども時代の実家に行ってみることにする。
結婚の挨拶で行った”めぐる”の実家はなかった、火事で全焼していた。永代家の家族は全員無事だと。鈴村家の父が死んだことで、”めぐる”の過去も書き換わっていたのだ。
「第36話 応報」
10年後24歳になった未来。2017年6月15日、「過去に戻る病」の治療で病院に通っている。ここ10年発症していないが、過去を生きているような感覚になっている。
現在フリーランスでデザインをしながら、カフェでバイトしている未来。
過去が変わったことで、”めぐる”との出会いも変わった。
”めぐる”の服にコーヒーをこぼした。謝りながら「めぐさん…」
「第37話 諸行」
外見も性格も自分が知っていた”めぐる”と違うことに驚いている未来。”めぐる”を追いかけ声をかける「永代さんですか?」。
次の瞬間、胸が苦しくなり路上に倒れた。発症したくないと思いながら、”めぐる”のおかげで病院に運ばれた。
名前を知られていることに恐怖を感じている”めぐる”、ストーカーだと確信逃げようとする。ほっとけるわけないと追いかける未来、無理やり「襷 未来」と書かれた名刺を渡す。
無言で立ち去る彼女の後ろ姿に、過去の自分を重ねて見ていた。過去の出会いがすべて逆になっているのである。
「第38話 無常」
未来を避けてしばらく店には来なかったが店に現れた。辞めるのが筋だと言われ、笑う未来。ここから会話が始まり、お詫びをしたいと食事に誘った。
不満足な”めぐる”に、最後に行きたい場所に付き合って頼む未来。海だ。はしゃいでビショビショになる未来、傍観している”めぐる”。
風で彼女のカーディガンが飛ばされ海へ落下、必死に追う未来。その姿に心を許した”めぐる”、初めて微笑む「新しいの買ってください」。
未来といることが楽しいと知った”めぐる”。その後、怖くなって姿を隠した。
「第39話 めぐる」
やっと連絡して来た”めぐる”、人で混雑する駅の待ち合わせ場所。
自分のせいで火事になり、大学を辞め、こんなはずじゃなかった。後悔ばかりしている人生だと泣きながらやり直したいと泣き叫ぶ。大丈夫だと口にする未来にさらに激怒、胸ぐらをつかむ。
大勢の人々が見つめる中、「どれだけ泣いて怒って傷ついて怖がって…それでもあなたは前に進めるから」大丈夫だと繰り返す未来。
胸の鼓動を感じながら、好きだと告白された”めぐる”。泣きながら未来の顔を必死に見つめている。その後、未来は病気のことはちゃんと話した。
「最終話 未来」
数年後二人は結婚、”めぐる”は出版社に入社が決まる。未来は、”めぐる”の出版社で仕事を手伝うことになった。
未来の実家にやって来た二人、赤ちゃんを抱いている。「過去に戻る病」は遺伝することを承知で育てることにした。
過去を変えなかったことでやって来た未来。”めぐる”はもう殺されることはない。今日は鈴村恵子が出所の日、鈴村兄妹が迎えに来ていた。
生きていて良かったと口にする”めぐる”、やっと正しい未来にたどり着いたようだ。
【めぐる未来】
- タイトル:【めぐる未来】
- 作者:辻やもり(つじやもり)
- 掲載雑誌:週刊漫画TIMES / 芳文社コミックス
- 発行元:芳文社
- 配信開始日:2022年5月
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感情の起伏で自分の意志とは無関係に「過去に戻る病」を、父から引き継いだ未来。無邪気で明るい女性めぐると出会い、虚しい心に一つの明かりが灯るが。
めぐるが殺された。怒りと悲しみの感情で過去へタイムリープ、過去を変えることで彼女を救おうとするサスペンス・ストーリー。
【ポイント】
「過去に戻る病」を持って生まれた「未来」。母親を憎みながら生きて来て、無邪気で明るい女性”めぐる”と結婚、彼女は殺される。怒りと悲しみの感情で過去へタイムリープするが。…
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