一人は自称探偵を名乗る、違法GPSレンタル会社J。一人はGPS調査から料金を貪る探偵、空き巣が本業になったTM。過去に出会った二人の探偵のお話。
※探偵業を侮辱する記事ではありません。実在する人物や団体などとは、一切関係ありません。
GPSと探偵
探偵業には必須の道具GPS発信機。
探偵は、現在のように簡単に購入したりレンタルできる以前から、携帯やPHSを改造業者で改造、あるいはココセコムなどを調査対象者の車に設置して尾行、浮気の現場を撮影していた。
ちゃんと職業にしている探偵にとって、尾行は基本中の基本である。
しかし尾行もできないのに探偵を名乗っている、「自称探偵KY」。
ストーカーを得意としていたが探偵業はすぐに廃業。携帯やPHSを違法改造、GPSレンタル業者として探偵を名乗りボロ儲けしたが、…今や倒産寸前らしい。
「探偵がアドバイス」とか適当な嘘を並べ、客を信用させていた。苦情も多く悪い口コミやトラブルも絶えなかったようだ。
日本では、アメリカのように探偵になる資格はないので誰でも簡単に名乗れます。「探偵業届出証明書」を出すだけ。
GPS発信機を設置、数時間尾行するだけ
駅前の一等地で「〇〇探偵団体」を運営、長身でガッチリした探偵らしい男TM。
愛車は黒塗りのクラウン。トランクには、ナイトショットや赤外線照射付きのビデオカメラ、暗視カメラ、GPS発信機などの機材、さまざまな工具、さらに変装用の服装まで用意。本業の探偵である。
しかし、仕事の内容がえげつなかった。
前金で数十万受け取る、GPS発信機を調査対象者の車に設置、数時間だけ尾行。
会社から退社する写真、車に同乗している写真、手をつないでいる写真など、不倫関係が伝わってくる写真を撮影する。
二人の顔が確認できない。肉体関係を証明する、ラブホテルなどに出入する男女二人が一緒に写っている写真がない。→ わざと浮気の証拠にはならないように。
これを簡単に調査報告書にまとめ依頼主に見せる。「あと10日ぐらいあれば、もっと踏み込んだ写真が撮れるかもしれません。」と説明、追加料金をせしめていた。
最終的には、浮気の証拠にまとめ上げていたようだが。…
この探偵、日中住宅地を張り込み、実は空き巣の常習犯。住居侵入と窃盗の疑いで逮捕された。
新聞で見て驚いた。
逮捕後思い出したこと。
「旧一万円札で100万円もらったけど、どうしたら換金できるの?」と聞かれた。「銀行じゃないですか。」「誰にもらったのですか?」と聞くと「父親からもらった」と言う。
おそらくコレクターの家から盗んだ旧紙幣だったのでしょう。
新聞によると2000万近く盗んでいたようで、懲役1年6ヶ月の実刑判決。出所した今でも、ネットに逮捕された記事と名前が出ている。
もし探偵に調査依頼をお考えでしたら、複数の探偵社を紹介してくれる探偵さがしのタントくん、日本全国に支店を持つ大手探偵事務所「原一探偵事務所」が便利で安心できます。
国民生活センターへ実際に寄せられた「探偵への苦情」
探偵を名乗り、悪いことをする探偵が多いようだ!…
- 夫の浮気調査を探偵に依頼したが、事前説明にあったきめ細かい報告がなく、料金の割引もない。やめようかどうか迷っている。
- 探偵に浮気調査を依頼したが担当者はきちんと調査していないようだ。問い合わせても全く連絡がない。担当を代えてほしい。
- 探偵業者から、以前に受けた先物取引での損失を取り戻せると電話があり、3日前喫茶店で企業調査の契約をした。本当に取り戻せるのだろうか。
- 離婚調停中に探偵事業者に妻の浮気調査を依頼したところ、調査がいい加減だった。
- 嫁の不貞調査を興信所に依頼したが、頼んだ時間帯の調査をしていない。その分の料金は返金してほしい。
- インターネットで探した興信所に夫の素行調査を依頼したが、報告書もなく「何もわからなかった」と言われた。騙されたと思うので返金してほしい。
- 息子がアダルトサイトに入ってしまい高額な請求を受けたので、探偵に処理を依頼してしまったがおかしいと思い始めた。解約可能か。
- 別れた男性と復縁したくて探偵業者に身辺調査を依頼したが、対応が不満なので解約すると伝えた。業者は返金に応じないばかりか、追加の違約金が発生すると言う。どうしたらよいか。
- スマートフォンでアダルトサイトを閲覧したら会員登録になり、退会希望をタップすると電話がつながった。「お金を振り込まないと被害届を出す」と言われ、怖くなり、ネットで調べた消費生活センターに依頼したつもりが、有料の探偵事業者だった。解約したい。
- スマートフォンでアダルトサイトをクリックしたら、登録画面に切り替わってシャッター音が鳴った。ネットで調べた相談窓口に連絡し、口頭で解決を依頼してしまったが、後から探偵業者だとわかった。断りたい。
詐欺師は探偵を名乗る
アダルトサイト利用料をメールで請求、振り込ませる手口が多い「架空請求詐欺」。さらに探偵やら弁護士などを名乗る人物が電話してくる「劇場型詐欺」。
詐欺師が相手を信用させるには、探偵や弁護士を名乗ることが近道らしい。
国民生活センターによると、アダルトサイトを使った詐欺まがいの苦情の多くが探偵を名乗る個人事業者と公表している。