- 第128話 梢におどろく乃愛!ヤリマン藍子さん
- 第129話 レオにボコボコに殴られた藍子
- 第130話 DV男に飼われる藍子と純愛路線の暢
- 第131話 第二のストーカーか?乃愛
- 第132話 典型的なDV男レオ 「暴力と優しさ」
- 第133話 縮まらない二人の距離
- 第134話 暢の男らしさに感激した梢
- 第135話 夢で暢の優しさに浸る藍子…幸せは来ない
- 第136話 180万円を手にした藍子・恋愛を拒否した梢
- 第137話 レオの本命はエース「まゆ」か?
- 第138話 身ぐるみはがされた藍子
- 第139話 また路頭に迷う藍子
- 第140話 逮捕された藍子、ブタ箱へ
- 第141話 藍子、懺悔する
- 第142話 もうすぐ家族だ
- 第143話 クリスマス、初めて結ばれる
- 第144話 悪い奴らの6年後…
- 第145話 サレタガワの6年後、たみくんの結婚式…
第128話 梢におどろく乃愛!ヤリマン藍子さん
やって来たのは「篠崎 乃愛」。暢を思い続ける高校の後輩、姉のエステ店のHPを暢に依頼、積極的に付き合って欲しいと告白した肉食系女子。
手土産にシュークリームを持参してきた乃愛、ちょっと気まずい状態を友だちレベルまで修復するのが狙いだ。
「元妻のことを引きずっている」と嘘をついて逃げていた暢、ちょっと驚く。
梢をアシスタントだと紹介すると、乃愛も驚いた!美人すぎる!さらに暢のパーカーを着ている、「えっ!何で?」さすがに動揺を隠せない乃愛、どうする?…
送り指名に選んだ亜蘭は藍子の担当ホスト、レオと正式に付き合うと報告する。
全く気にしていない亜蘭、無理やり藍子をデートに連れ出す。
亜蘭のエスコートぶりにご満悦な様子の藍子、そして「ホテルへ行こうー」と誘われる。
断るはずもない、ヤリマン藍子さん。ホストたちに弄ばれ、地獄への道をまた一歩前進する。…
第129話 レオにボコボコに殴られた藍子
ホテルの入り口、亜蘭の手を振り切った藍子。「レオと付き合ってるから入れない!」
予想外の展開に驚いた亜蘭だが、藍子を抱き寄せキス。「本当に好きだった」と悲しそうな表情で、最後にもう一度お店に来てくれとお願いする。
そのまま一緒に店にやって来た藍子、謝罪の気持ちだと5万円のシャンパンを入れた。
楽しそうにしている二人を横目で睨むレオ。亜蘭が離れると、「もう店には来るな!と言ったのになぜ来た?」「担当ホストを変えたと言いに来ただけ。」
怒っているレオ。「アフター家へ来て」合鍵を渡された藍子、そのまま店を出た。
帰ってくるなりイキナリ、藍子の頬を平手打ちするレオ。
一瞬引いた藍子、SNSを突きつけられる。そこには、藍子と亜蘭がホテルの前でキスしている写真が。…どうやら亜蘭の客のSNSらしい。
必死に言い訳しようとする藍子に、「浮気する女は許さない!」容赦なく殴りかかるレオ、髪をつかみ引きずり回す。
血だらけにされた藍子、恐怖のあまり言葉が出ない。今後レオの暴力に飼い慣らされるのだろうか?
ホスト同士、彼らを取り巻く客たちの足の引っ張り合い、…踏み込んでは行けない世界に堕ちた藍子。ヤクザ、暴力、麻薬、覚醒剤、風俗、お金…危険な匂いが漂う。
第130話 DV男に飼われる藍子と純愛路線の暢
殴り疲れたレオ、気絶した藍子、二人は朝を迎えた。
謝罪するレオ、アザだれけの藍子。
浮気して出ていった母のことがトラウマだと釈明、「ゴメン、本当は大好きなんだ!」藍子を抱きしめる。亜蘭とは何もない、レオを愛していると応える藍子だった。…
夕方、レオのために働こうとキャバクラの面接に行こうとしている藍子。他の男はダメと釘を刺し、カラオケ店の面接に行かせたレイ。採用されて安心するが、物足りないお顔の藍子さん。…何かしでかしそうだ?
仕事を終えた梢へ、ひよこのパンケーキをつくったと手渡す暢。たっくんへと照れながら、見つめ合う二人の頬は赤い。
帰り道、これまでのことや将来を考え葛藤する梢の前に、乃愛が現れた。「お茶でも…」嵐の予感が。…
第131話 第二のストーカーか?乃愛
新しい店舗の下見をしていたと話す乃愛に誘われ、仕方なくカフェに行くことになった梢。
話題がない、…なんとか思いついたのが乃愛のショートヘア。可愛いと褒めたら、茉拓にあこがれていたからと応える乃愛。
「茉拓とは親友だった…」と言うと、「それで暢先輩のところで働いてるの?」「知り合いから紹介されたの。」と応えた梢。「知り合いってだれ?」突っ込む乃愛。
応えに困る梢に気付いて、「暢先輩は学生時代から好きだったの…でもフラれちゃったみたい。…」
さらに、図々しくも仲を取り持って欲しいと言われた梢、ただのスタッフだからとキッパリと断った。梢の態度から察知した乃愛「この人も好きなんだ…」。そしてカフェを出た。
シングルマザーの子持ちに負けていると嘆く乃愛、スマホを取り出し梢のことを調べ始めた。水無瀬に継ぐ第二のストーカー誕生か?
カラオケ店でバイトする藍子。
スーツを着た若い男性にキレイだと褒められ、連絡してと名刺を渡された。捨てずにそのままバッグにしまった。
そこへレオから「合いたい!」とメッセージが。ボコボコに殴られたにもかかわらず、よろこぶ藍子。ルンルン気分でレオの元へ。
おバカな藍子さん、弄ばれまたボコボコですよ。こんどは名刺かな?
第132話 典型的なDV男レオ 「暴力と優しさ」
途中雨が降り出し、走り出した藍子。そこへ傘を持ったレオが迎えに来た。うれしくてレオに抱きつく、二人寄り添いながら帰宅する。
藍子は冷えたカラダを暖めようとすぐ浴室へ。レオは藍子のバッグをひっくり返し、一枚の名刺を見つけた。
浴室を出て、すぐにでも抱いてもらいたいバスタオル姿の藍子、何度も何度も頬を殴られた。言い訳するが聞く耳を持たないレオ。藍子の髪を引きずりながら、裸のままベランダに放り出した。
「この浮気女、何度言ったらわかるんだ!反省しろ!」と吐き捨て、窓のカギをかけた。泣き叫ぶ藍子の姿を横目に微笑むレオ。
客からの電話で40分ぐらい話しをしていたレオ、藍子のことを思い出し、ベランダのカギを開けた。震える藍子を抱きしめゴメンと謝りながら、No.1になるまで支えて欲しいと囁く。「そしたら結婚しようー!」
この言葉に頷く藍子、典型的なDV男レオに餌食になった。
乃愛と別れホッとした梢、暢から電話「○○のUSB持っていませんか?」
持っていたことを思い出し、暢のマンションへたっくんと一緒に届けに行くと。…「みんなでお鍋しませんか!」思いがけない誘いに顔がほころぶ梢でした。
最近、藍子と暢の話題が並行しているのがイイですね。藍子はどんな地獄を見るのか?暢は幸せになれるのか?…
第133話 縮まらない二人の距離
鍋パーティーには、暢の親友・美容室を経営するたみくんと従業員のアズちゃんがやって来た。
トランプで盛り上がる4人、最下位になったのは、たみくん。罰ゲームのモノマネが全然似ていない、アズちゃんに突っ込まれ全員爆笑。
たっくんを暢とたみくんに任せ、台所で洗い物をする梢とアズちゃん。
さり気なく「付き合ってるんですか?…」と聞かれた梢「バツイチで子持ちだから…」。アズちゃんに「二人ともとてもお似合いですよ」と言われ照れる梢。
「たみくんと付き合ってるの?」と返され、真っ赤になるアズちゃん。片思いなんで、告白して気まずくなりたくないと言う。梢も暢のそばにいれるだけで幸せだと思っていた。
すっかり酔いが回ったアズちゃん、「たみくんに彼女ができたら悲しいな~」泣きそうになり寝てしまった。その横でたみくんも寝ていた。
たみくんには麻衣という美容師の彼女がいたのだが?
二人だけになり、とても楽しかったと礼を言う梢。「次はたこ焼きパーティーをやりましょうー」と暢。とても心地よい優しさを感じながらも帰ろうとする梢、飲んでないから車で送ると言って立ち上がる暢。
二人の手が少し触れ合い、ドキッ!と見つめ合う。梢の手を握り顔を近づけた瞬間「ピンポーン」とチャイムの音。…こんな時間に誰だ?もしかして乃愛か?
第134話 暢の男らしさに感激した梢
さすがにこのタイミングで、ドアを開けられなかった暢。
インターフォン越しに対応する、やはり乃愛だ。
梢のことをネットやSNSで調べたらしい。梢の元夫・和正の不倫相手が暢の元妻・藍子、サレタガワの二人が付き合うって。…暢を取られてしまったことが気に入らないようだ。
「そんなシングルマザー女のどこがイイの?気持ち悪いです!ー先輩…」さらに和正と梢の間に生まれた「たっくん」への中傷、「大きくなったら、憎たらしい和正のような顔になるんですよ!」梢の悪口を言って、自分に目を向けたい乃愛だったが。…
ぶちキレた暢「帰れ!」と一喝。やさしい暢でも怒るんだと知り退散した。
しかし、これで終わるとは思えない乃愛のストーカー行為、心配ですね。
すべて話の内容が聞こえていた梢、暢の男らしさに感激!涙が溢れ出た。自然と身体が暢に寄り添う梢、キスを受け入れた。
遠目で見ていたたみくんとアズちゃん、大声で祝福したかったが、また寝たふりをした(笑)
今回は一歩前進した二人だった。…
第135話 夢で暢の優しさに浸る藍子…幸せは来ない
ベランダに放り出された翌日、咳き込みながらカラオケ屋のバイトに行った藍子。店長から帰って休むよう言われた。
そこへレオからメッセージ、心配しながらも「お客さんとアフターに行く…」。
あんたのせいで風邪引いたのに。…「早く帰って来てよ~」そのままベッドに倒れ込んだ藍子、夢を見た。
風邪を引いた藍子に、大好きな卵のお粥を作ってくれた暢。「藍子さん…」体を支え食べさせてくれる。嬉しさのあまり、涙が頬を伝う。…
レオが帰ってきた。梅のお粥を買ってきたと言う。梅が嫌いな藍子「私のこと何も分かっちゃいないのね。」ひとり呟く。
和正との不倫から始まった男性遍歴、どいつもこいつもカラダ目当て。改めて暢の優しさを実感した藍子だった。
早くホストを辞めたいと言い出したレオ。でも「一位になりたい!そしたら普通の仕事をして、結婚して、家を建て…」そのまま眠ってしまった。
レオを支えて行けば幸せになれるのでは?微かな希望を抱く藍子。何とかして一位にさせる!それにはお金を集めること。まだ騙されているのに気付いていない。
翌日バイトに行った藍子。ギャルの同僚たちから「藍子さんの白いバッグ、限定商品で今180万ぐらいですよ。…」
そう言われた藍子、さっそく売りに走るのだった。全財産、カラダごと貪り尽くされるとは知らずに。…
第136話 180万円を手にした藍子・恋愛を拒否した梢
180万円を手にした藍子、レオのホストクラブに走った。時間がない…
お互いの気持ちを確認した暢と梢だが。翌日出社した梢、何だかよそよそしい。
真っ赤になって見つめる暢、「これからちゃんと付き合いたい…」と言うが、困ったような表情の梢。仕事を始めた。
夕方、たっくんのお迎えの時間になり帰ろうとすると。朝のことを再び持ち出す暢、しつこく迫る。
本当は受け入れたいのだが。…乃愛に言われたことが引っかかっていた。
「梢さんの元夫・和正と暢さんの元妻・藍子が不倫、不倫された同士が結ばれるなんて、おかしい!」
息子・拓斗の将来を考えると、やはり二人は結ばれてはいけない。好きという感情を捨てた梢、これから暢と一緒に仕事を続けられるのか?
今日は売上の締日。今月も1位は亜蘭、2位のレオ。…
常連まゆが80万使ってくれたが、まだ150万も負けている。
そこへ現ナマ180万円を持った藍子が現れた。レオはこのまま逆転、逃げ切れるのか?
第137話 レオの本命はエース「まゆ」か?
藍子が来たことを知ったまゆ。なぜか?レオとおそろいのピアスをしている。
レオのエース(ホストにとって自分の売り上げに一番貢献してくれるお客様)としてのプライドが許さない!55万のシャンパンを入れてライバル藍子を煽る。
あといくらで勝てるのか?茄子顔のホストに聞く藍子。そして注文したのは120万のシャンパン。
見事一位になったレオ、その場で引退宣言。レオを支えた藍子、感極まり涙。これでレオと結婚できる…?
二人でお祝いするため、スイートを予約したと言うレオ、先に藍子を行かせた。…
ホスト仲間に礼を言いながら、自分の生い立ちにも触れた。
「母親のDVから逃げるために東京に出て来てホストになり、一つの目標を達成することが出来た。ありがとう…」
なるべくしてDV男になったレオ、藍子と結婚なんて最初から無理だった。
レオのエースとしてまゆの存在が、実に不気味!ただならぬ関係の二人、藍子を陥れるのか?
また男に弄ばれた藍子、ちょっと可哀想に思えてきた。…
第138話 身ぐるみはがされた藍子
ホテルのスイートルーム、夜景を眺めながら一人待つ藍子、プロポーズされることを当然のように期待していたが。…待てど暮せどレオは来ない。
疲れてそのまま寝てしまった。翌朝フロントからの電話で起こされた藍子、宿泊料9万円を請求された。
亜蘭に声をかけられ、踏み入れたホストの世界。また男に騙され、身ぐるみはがされ涙する藍子。これからどうするのか?
実は恋人同士で、結婚の約束をしていたレオとまゆ。
まゆは親に反発、東京に出て来て風俗で働くシングルマザー。実家は高級老舗旅館を経営している。
まゆに惚れたレオ、まゆと結婚して旅館を継ぐためには、ホストを辞める必要があった。
ホストとしてカッコいい引き際を演出するために、亜蘭を向いていた藍子をたぶらかし同棲。
暴力で逆らえないように調教、結婚を餌に金づるに仕立てたのである。
まゆの前では優しい男レオ、本性は超極悪人だった。この男、いつか報いを受けるでしょうね。
藍子はどこまで堕とされるのか?暢にすがるのか?…
第139話 また路頭に迷う藍子
とりあえずレオのマンションに戻った藍子、誰かいる?ナス顔のホストだ。
ここは店の寮で、今日から俺が住むから鍵を置いて出て行けと言われ、住む場所も失った。
また路頭に迷う藍子、すぐに連絡したのは亜蘭。店に呼ばれ指名させられたが、レオを探すヒントを教えてもらう。
某ネット掲示板、ホストに遊ばれた女たちが書き込んでいるらしい。レオに弄ばれたと思われる女たちの多さに、愕然とした藍子、もう涙がとまらない。
歩行者とすれ違いざま路上に倒れ込んでしまった。…和正を取られ龍志に拾われたシーンの再来はあるのか?
”たみくん”の美容室には梢が来ていた。
惹かれ合っている暢と梢、二人を見てきて、あまりにも不甲斐ないと思っている”たみくん”だが。…他人への思いやりがあって、優しい二人だからお似合いだとしか言えない。
やはり梢は、息子・拓斗のことを思い、暢からの好意を受け入れられずにいた。…
第140話 逮捕された藍子、ブタ箱へ
”たみくん”に髪を切ってもらい、スッキリした梢。
仕上がりの良さに満足、さすがカリスマ美容師だと褒めると。「僕のカットを望んで来てくれる人を大切にしているだけ」だと言う。
”たみくん”にヒントをもらった梢、暢への思いをもう一度あたためようと、心が傾いた。
路上に倒れ込んだ藍子、そのまま記憶が失い、ゴミ置き場に捨てられていた。
目覚めると、バッグがない。パニックになり、目の前にいた男を犯人だと思い「バック返して!」と叫ぶ。
男は女連れ、二人に汚いと鼻で笑われ、男に蹴り飛ばされた。仕返しだと、女に飛びかかり髪を引っ張る藍子、周りは騒然となり、警察に逮捕された。
ゴミ置き場から警察のブタ箱(留置所)へ放り込まれた藍子。暢を傷つけ和正に捨てられ、そこからの男に捨てられ続ける惨めな人生に泣く、後悔してもしきれなかった。
先に蹴り飛ばした男が悪いとなり、釈放されることになった藍子。だれが身元引受人になったのか?
一番に考えられるのは、妹の萌子ですが。他に亜蘭?もしかして暢?まだ藍子を心配してくれる人はいる。…
第141話 藍子、懺悔する
身元引受人としてやって来たのは暢。
バッグを盗られスマホも盗られ、藍子が覚えていたのは暢の電話番号だけだった。
「本当にゴメンナサイ。…」丁寧に頭を下げる藍子。
変わり果てた藍子の姿を見て、実家まで送ると言う暢。
車に乗ってから、泣きながら謝り続ける藍子。優しく愛してくれた暢への酷い仕打ちを延々と謝り続ける。どれだけ謝られても、到底許すことの出来ない暢。それはもちろん藍子も知っていた。
飯森家の実家に着いて、チャイムを鳴らすと母親が、そして父親も出て来た。「縁を切ったはずだ、出て行け!」強い口調の父親に、土下座して許しを請う藍子。
見るに見かねた暢も頭を下げてお願いする。藍子をかばいながら「彼女の笑顔や明るい性格に助けられたこともあります。…何とか置いてあげてもらえませんか?」驚く父親、とても酷いことをした娘なのに。
暢の温かい言葉に心を打たれた父親、「藍子、中へ入りなさい。」
暢に感謝しなが泣き続ける藍子に、暢から最後の言葉「これで本当にさよならだ。」…
藍子の地獄は恐らくこれで終わりなのでしょうが。和正の地獄はまだですよね?
ともみとの子は同級生の子、この事実を知らない和正。ここからの展開に期待しましょう。
第142話 もうすぐ家族だ
藍子とのことは、完全に決着した暢。
今度は、梢が仕事を辞めると言い出した。自分の気持に素直になれない梢、説得されるが拒否。
暢の家で送別会が開かれ、いつの間にかたっくんが寝てしまう。泊まっていけばと言う暢、強引にキス、必死に口説く。
今まで通り一緒に仕事をして欲しい、付き合って欲しい。…きっと梢さんとたっくんを幸せにするから、本当の気持ちを教えて欲しいと。
素直になれた梢、涙を浮かべながら「すごく好きです。」やっと自分の気持ちを言えた。
付き合って3ヶ月が過ぎた二人、たまに食事したり買い物したり、お互いの家で川の字で寝るのが楽しい暢。
梢を大事に想うあまり、キスから先に進めない自分に悩んでいる。いつも肝心なところでウジウジする癖が抜けないらしい。…二人の子ども見たいね。
第143話 クリスマス、初めて結ばれる
梢も悩んでいた、さすがに自分から求められないと。…
そんなある日、暢は商店街の福引で一等を当てた。ホテルのスウィートルームペア宿泊ディナー券、クリスマスの日に使える。
本来なら、飛び上がって喜ぶべきなのに、また悩む暢。たっくんを連れてディナーは無理だと、たみくんにあげようとする。
彼女のいないたみくん、無理と断る。そして閃いた!「たっくんを預かるから二人で行ってくれば、アズちゃんもいるから大丈夫だよ。」
クリスマス当日、たっくんを預けディナーへ向かう二人。梢は心配だったが、たっくんは笑顔でバイバイと手を振る、成長したようだ。
ディナーをカップルで楽しむ人たちで賑わう会場。暢は「梢さんとたっくんを幸せにするから…」ありきたりだがプロポーズしようとすると。
隣の席の男性が立ち上がり、大声で「○○さん、大好きです!結婚して下さい!…」女性が「はい、よろこんで…」。拍手喝采が湧き起こり、暢の言葉は掻き消され梢へには届かなかった。
プロポーズに興奮する梢、暢の顔を見つめ頬を染める。
部屋に入り、別々に入浴を済ませた二人はベッドへ。いつものように背を向けながら横になるが、どうしようもなく 高まる胸の鼓動を抑えられずキス、抱き合う二人。どうやら今夜は大丈夫そうだね。…
第144話 悪い奴らの6年後…
藍子36歳、都内の古いアパートで一人暮らし。下町の雑貨屋さんで真面目に働いている。
バイト学生の後藤から食事に誘われる、好みのイケメンだ。以前ならホイホイ付いて行ったのだが、男運の悪さを痛いほど経験した藍子、もう男には興味がなかった。
仕事一筋で頑張る藍子、夕日をバッグに自撮りSNSに投稿した。
それを見て鼻で笑う女”ともみ”。
藍子に勝って和正を手に入れ、田舎に戻り事業を始めるまでは順調だった。一人目に男の子・流星、二人目に女の子を授かり幸せな家族だったが。…今や事業で失敗、多額の借金を背負った和正を顎で使っている。借金のためスナックで働く。
同級生・友野と一度だけの過ちを引きずる”ともみ”、流星の父親だと知ってから、再び関係している。和正で覚えた不倫の味、やめられないらしい。
今日も、二人の子どもを和正に預け、バイトに行くと家を出たが友野と会っている。「三人目を妊娠したかも?」と言われた友野、「どっちの子どもだ?」笑い合う二人、もはや狂気の沙汰としか言いようがなかった。
子どもを寝かし付け、ボぉっ~とテレビを眺める和正、涙が頬を伝う。藍子と”ともみ”と不倫、梢に捨てられたことを後悔していた。すっかりサレタガワの立場にされた和正、地獄に堕ちた。
テレビから流れるニュース、龍志が不正な取引で逮捕、秘書の堂崎が謝罪している。
そのニュースを街頭で目にした暢の後輩・篠崎、イケメンに声をかけられる。水無瀬だった。…
藍子は男性依存症から立ち直り、新たな人生が見えてきた。ともみは、不倫の味が忘れられず地獄へハマって行く。和正は不倫したことを後悔するが、サレタガワの地獄に堕ちた。…それぞれの人生、※因果応報ということでしょうね。
※人は良い行いをすれば良い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということ。
第145話 サレタガワの6年後、たみくんの結婚式…
たみくんの美容室。「龍志が逮捕された…」ワイドショーの話題を一所懸命話す客、藍子の妹の萌子、この店の常連だ。
藍子同様、イケメンと金に執着するタイプの女。その萌子なぜか?心変わり、「たみくんみたいな人イイな~」。
照れるたみくん「アズちゃんと結婚するんです。」遅かったと悔しがる萌子「えっー!」絶叫する。
久民浩平(たみくん)の結婚式当日の田川家。
8歳になった拓斗(たっくん)初めてのネクタイ、上手くいかず「お父さん~」。手伝ってもらいながら「僕お兄ちゃんになるから、頑張る。」男として成長して行く拓斗に目を細める暢、父親らしくなった。そして梢のお腹には、新たな生命が育っていた。
夫・暢へ最高の気遣いを示す妻・梢、「茉拓(まひろ)さんのピアスを付けてください。」
茉拓との思い出で苦しみながら生きてきた暢、親友として支えられてきた梢、茉拓の存在は二人にとって言葉にできないほど、偉大な存在であった。
式場、たみくんへの感謝の言葉で綴られた暢のスピーチ、涙・涙・感動の嵐を巻き起こした。…その一ヶ月後、田川家に新しい家族が生まれたのでした。めでたしめでたし。
作者”セモトちか”さんからのメッセージ
「奴らを地獄に叩き落とすその日までなんとか我慢してお付き合い下さい。」
- タイトル:【サレタガワのブルー】
- 作者:セモトちか
- 出版社:集英社
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暢は在宅ワーカー兼主夫、妻・藍子、会社員。優しい暢を騙しながら、上司の和正と不倫している肉食女。暢と和正の妻・梢に不倫がバレ始まるバトル。
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