「GPSジャミング」とは、GPS信号を妨害したり遮断すること。
2019年公開の映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」かつて人類滅亡の危機から救ったサラ・コナー。スマホをポテトチップの袋に入れることで、GPSジャミング。当局からの追跡を逃れようとしていた。
アルミ箔が、GPS信号を遮断するという「ファラデーケージの原理」に基づくGPSジャミング方法。
これが本当に可能なのかを実験した企業がロシアのセキュリティ会社カスペルスキー。
公式ブログ「ターミネーター 6/3:サラ・コナーとポテトチップスの袋」 からのご紹介です。
GPSを遮断しても携帯は追跡される!
画像:ターミネーター ニュー・フェイト : 作品情報 – 映画.com
サラ:「アルミホイルが信号を遮断する。追跡されない。」
サラ―・コナーはポテトチップの袋でGPS信号を遮断したが。…
サラ:「いかに携帯が追跡されるか、どれだけの数のカメラが街中にあるか、誰であれデータを完全に消せない。ターミネーターはデータにアクセスできる。10時間ももたない。」
GPSを封じても携帯は追跡される。ターミネーターはハッキングして自分たちを追跡してくると、サラ―・コナーは言っていたのです。
※サラ―・コナーのセリフについての説明です。
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携帯追跡の仕組みについて
携帯は、GPS信号を受信して現在位置を取得します。GPSに発信する機能はなく、地下などでは携帯電話基地局を経由するので精度は低くなります。
GPS信号より重要で注意すべき点は、携帯電話ネットワーク(3G/4G/4G LTE/5G)やWi-Fiでインターネットへ接続している携帯。GPS座標を外部に発信しているから、追跡されます。
現在位置情報は、GPS信号(GNSS)・携帯電話基地局・携帯電話ネットワーク・Wi-Fiなどいろいろな方法が加わることで、より高精度な位置情報が取得できるようになります。
GPS(グローバル・ポジショニング・システム)は、米軍が軍事用に開発したGNSS(全球測位衛星システム)。
GNSS(全球測位衛星システム)とは、人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステム。
GNSS(全球測位衛星システム):ロシア版「GLONASS」、EU版「Galileo」、中国版「BeiDou」、インド版「Gagan」、日本版「みちびき」(準天頂衛星システム:QZSS)それぞれのサービスを提供しています。
「みちびき」に対応することで、都市部や山間地など測位信号が届きにくい場所や通信できない時間でも、将来的に正しい位置情報や時間を知ることができます。
ポテトチップの袋でGPSジャミングの実験
実験した「カスペルスキー」は、ロシアのコンピューターセキュリティ会社。「防御力の高さ」と「軽さ」のセキュリティが評判!日本でも人気です。
「Kaspersky Safe Kids」(日本では提供されていない。)子供の現在位置情報を確認したり、ネット利用の状況を監視し制限できるアプリを使って実験が行われました。
キッズモードに設定したスマホに「Kaspersky Safe Kids」をインストール。4G回線でネット接続できる状況で、スマホをポテトチップの空き袋(アルミ箔)とクッキーの空き缶(ブリキ缶)に入れて、オフィスの周辺を歩き回った。
- クッキーの空き缶の場合。
GPS信号が届きにくい室内でGPSジャミングしたり、室外でジャミングできなかったり、結果にバラつき多かった。結果、ブリキ缶は信用できない。 - ポテトチップの空き袋1枚の場合。
さまざまなメーカーのポテトチップスの袋で実験。空き袋1枚の中にスマホを入れたが、GPSジャミングできず、効果なし。 - ポテトチップの空き袋2枚の場合。
外部が厚くなりシールドが強化されGPS信号遮断に成功。
まとめ
スマホをポテトチップの空き袋2枚に入れておけば、GPS追跡から逃れることは可能でしたが。…
電話をするとき、携帯電話ネットワーク(3G/4G/4G LTE/5G)やWi-FiにGPS座標を発信してしまうので、結局追跡されます。
追跡されないようにするには、スマホをポテトチップの空き袋から出さないこと。(笑)
もう一つは、昔のガラケーを使うことでGPSから逃げられる可能性が高くなります。
GPS信号をジャミングさらにハッキング(書き換え)して空を制圧したのが、漫画「ヨルムンガンド」でした。