ニューズウィーク日本版からの記事。「ロシアがウクライナのGPSに妨害攻撃か 米宇宙軍が言明」https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/04/gps-5_1.php
米宇宙軍で作戦担当副本部長を務めるデイヴィッド・トンプソン将軍が米NBCで発言。
ウクライナ国内のGPS電波を、ロシア軍の妨害装置を搭載した大型トラック車両が妨害している。
GPS信号をジャミング(妨害)されたウクライナ
自動車のカーナビや携帯電話などの地図の位置情報に異常をきたし市民生活に支障が出ているようだ。
現在は地上のGPS基地局の電波を妨害しているが、戦況によってはアメリカのGPS衛星にレーザー攻撃することも懸念されている。
ウクライナ軍によるドローン攻撃やミサイル攻撃には、アメリカから偵察衛星の画像提供を受けている。
どうやら、アメリカの軍事用コードのGPS信号が利用されているようだ。
また、ロシア版GPSのGLONASS(グロナス)が数年以内に崩壊するだろうと推測されている。
GPS(グローバル・ポジショニング・システム)は、米軍が軍事用に開発したGNSS(全球測位衛星システム)。
GNSS(全球測位衛星システム)とは、人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステム。
GNSS(全球測位衛星システム):ロシア版「GLONASS」、EU版「Galileo」、中国版「BeiDou」、インド版「Gagan」、日本版「みちびき」(準天頂衛星システム:QZSS)それぞれのサービスを提供しています。
「みちびき」に対応することで、都市部や山間地など測位信号が届きにくい場所や通信できない時間でも、将来的に正しい位置情報や時間を知ることができます。
GPS信号をジャミング(妨害)するとは?
GPS信号は、GPS衛星からL1波(1575.42MHz)とL2波(1227.60MHz)の二つの周波数が発信されている。
L1波は民間用の信号、L2波はアメリカの軍事用コードL3・L4・L5まである。
現在ロシア軍が妨害しているのは、ウクライナ国内のGPS基地局が受信しているL1波。
L1波を妨害されたことにより、自動車のカーナビや携帯電話などの地図の位置情報に大きな狂いが生じていると推測される。Wi-Fi・Bluetooth・3G・4G・5G・PHSなどの電波も遮断されている可能性もある。
GPS信号のハッキング(偽の信号に書き換える)も、行われている。